捨てられない服がある

 もう少し寒くなった場合に備えて、押し入れの整理を兼ねて服を見ていた。古いものも多いため、一部は捨てるための袋に入れ直した。ゴミの曜日が来たらすぐ出すつもりだ。

 実は、いつも衣替えのたびに「開かずの引き出し」のようなものがある。開けてじっくり見ると気持ちが揺れてしまうため、隙間を空けて防虫ハーブを入れてすぐ閉じるといったことをしてきているのだが、さすがにたまにはチェックしないと、虫や湿気も心配だ。

 というわけで、今日じっくり見てしまったのが、東京に出てきてすぐのころに親や家族が寄越した服(親に関しては手作りのものもある)なのだ。これらを見るたびに「いつ捨てるんだろう」と思いながらそそくさと引き出しを閉める。着ないのはわかっているがゴミに出してしまうことができない。
 古い言い方をすれば「バチがあたりそう」だし、こういう「気持ちかき乱され系」が近くに少しあったほうが、気持ちへのカツというのか自分への戒めとしていいような気もするし、かなり複雑な思いだ。

 親や関係者が死んだら捨てられるのかとも考えることもあるが、そういう思考そのものもまた、だるくておっくうであり、集中して考えられない。いつも先送りにしている。

 いつかは、捨てる。

 このところ、義母関連はだいぶ捨てたので、あとは自分たちがらみのものに着手すべきだ。今年すぐにすっきりすることは無理でも、継続的にものを捨てて、身軽になっていきたい。