絶妙なタイミングで、登場

 今日の午後のことだ。徒歩で用事をこなしながら、予定の半分を終え、そろそろ帰宅ということになったときだった。

 帰りにドラッグストアに卵を買いに寄るかどうかの話をしていた。やたらと卵が安い店があるのだ。卵はまだ家にあり、あと数日先でもまったく問題がなかったが、首都圏ではふたたびステイホームの話が出るようだから、早めに買っておかないと、そろそろドラッグストアに(ティッシュなどを買いに)人がたくさんやってきて混むかもしれない、と話し合っていた。

 すると、まさにそのとき、わたしたちを追い抜く早足のおじさんが登場。

 近所の人なのだろうが、背にはリュック、両手に5個入りの箱ティッシュ(別銘柄)を2個と、トイレットペーパーの大きめの袋を持って、勢いよく移動していった。

 プロっぽさすら感じられる足取りと、絶妙な登場のタイミングに、気づかれないようにそっとうつむいて笑った。

 物資がまた出まわるようになった夏から初秋にかけて、わが家では普段より少しだけ多めのティッシュやトイレットペーパー、ウェットティッシュ類などを買ってある。だからそういったものをいま多めに買うことはしないが、もしこうした人々を一度に何人も見るようになったら、何か気持ちが焦ることに、なるのだろうか。
 とりあえず、卵と牛乳と小麦粉だけは切らさないようにしておけば、日々の食べものはあるので、気持ちをゆったりと持つようにしたい。