「美しすぎる○○」という表現があった

 いまも言われているのかどうかは不明だが、かつて青森県で「美しすぎる市議」という言葉が生まれた。類似表現も生まれた気がする。最近の傾向はどうなのか不明だが…いまもこういう表現はあるのだろうか。

 テレビをほとんど見なくなったいま、あらためて思うに、非常に失礼な表現ではないか。

 市議というのは公職である。人に選ばれて議員になった人だ。
 議員の職にあっても、自分から望んでタレント的な活動をしている人もいるかもしれないが、その青森県の市議が騒がれた際には、別にご本人はタレントではなかった。なにかで市議会が話題になったときに、容姿が美しいためにメディアでの露出度が増えたのだと記憶している。

 公職の立場に容姿は関係ない。いや、あえていうならどの職業にも容姿は関係ない。たとえば人と接する職種(大企業の受付業務など)では、うつむいて考えこんでしまう人よりも、テキパキと相手の顔を見て応対する人を配置する判断があるだろうが、それも別に「美しいかどうか」で判断されるべきではない。

 どんな職についていれば、「美しすぎる」ことがないのだろうか。そういうことをひとつひとつ考えて自分で潰していくことで、無意識に人を判断してしまうことへの戒めになると思う。