最近になってようやく最終シーズンが提供されたユーリカを、Huluにて視聴終了。かなりおもしろいドラマだった。
跳ねっ返りの高校生の娘が家を飛び出したところから物語ははじまる。連邦保安官の父親がそれを追いかけて「補導」し、車に乗せて帰ろうとすると、奇妙な街に出くわす。そしてその街で発生した事件を解決したところ、現地の人間たちに気に入られてしまった。不思議な街ユーリカから都会にもどった彼に正式な異動辞令が下り、街専属の保安官となることに。問題なのは、その街は「普通ではなかった」ことだった。
科学の粋が集められた変人たちの楽園ユーリカでは、さまざまな研究がなされており、発生する事件も桁外れに奇妙なものばかり。発明品が逃げ出したり制御ができなくなるというのは日常茶飯事、問題の処理が遅れれば街そのものが危険にさらされる。
街はほぼ全員が科学者やオタクで構成されるが、保安官のみが普通程度の頭脳を持つ一般人。だが最後に体をはって街の平和を守るのは彼の決断と行動力であり、普通の人間の知恵であるというところが、多くの人にとってとっつきやすい展開なのだろうと思う。
第4シーズンの最後で話が急にでかくなり、「この話をどうやってまとめるのだろう」と心配になったのだが、最終シーズンの第5の冒頭では迫力あるストーリー展開にもどっていて安心。最後まで飽きさせない。
アメリカのドラマにありがちな、だらだら放映しているうちに打ち切りとなって尻切れトンボのような終わり方をするものとは異なり、きちんと最終回までまとめられていて、ユーリカの人々と街の運命が語られたのも好感が持てた。最終回は、ほんとうに多くの過去キャストを終結させたし、なんといっても、あのキャラにユーリカの最後をまとめさせるとは、よく考えたものだと感心。
保安官が住むスマートハウス(AIのサラが仕切っている家)が楽しい。あの家にわたしも住みたい。だがサラはかつて軍事用のAIだったので、けっこう怖いこともする。同じくAIであり、物語の途中から赴任してくる保安官補佐(の2代目)と恋仲の設定。家を仕切る人工知能と実体のある人間型AIの恋となると、かなりわけがわからないのだが、まあ、それなりに楽しかった。
こういうドラマを、わたしは常に愛する。