クリスマスのころにスーパーの総菜売り場が鶏肉加工品で埋め尽くされたとき、これはあまるだろうから捨てるのだろうなと、漠然と思った。そのころ家族が「今日は魚のフライが食べたい」と言っていたが、1軒の店を見て、これは仮に何軒を回ったとしても、探すのは無理だろうと思ってあきらめた。鶏だらけである。魚を買って家で揚げるのも面倒なので、次に食べたいもので我慢することに。
さて、コンビニなどでは、恵方巻きの販売には厳しいノルマがあるそうだ。従業員が自分で買って親戚らに配ったりしなければならないこともあるのだとか。そうまでして行事の日に特定の食品で棚を埋めることが、大事なのだろうか。わたしはむしろ、普段通りのものを売っている店のほうに好感を覚える。
この数年、スーパーや小売店が売れ残りの恵方巻きを捨てていることが、たびたび話題になっているように思う。恥ずかしくないのだろうか。
売りさばくことができそうにない大量の食品を仕入れて廃棄になることが多い店は、罰金の対象にする、もしくは名前をさらすなども、よいのではと思う。消費者の側も「いついっても棚に弁当類がある店がよい」などと思わないことが大事だ。売れてすかすかになった棚を見て「今日は出遅れたかっ、明日こそこの店で」と思えるような店と客であれと、思う。