なんでそんな名前になったのかなぁと思ったのだが、乗りものニュースの記事によると、どうも「投票の選択肢」がそもそも奇妙だったらしい。
東京都交通局は2017年4月28日(金)、都電荒川線の愛称を「東京さくらトラム」に決定したと発表しました。
3月17日(金)から4月7日(金)までの間、路面電車を意味するトラム(tram)を入れた「東京○○トラム(Tokyo __ Tram)」の、○○に入る次の候補8つについて、特設サイトなどで意見が募集されていました。
(1) ローズ(Rose)
(2) さくら(Sakura)
(3) フラワー(Flower)
(4) ブルーム(Bloom)
(5) クラシック(Classic)
(6) レトロ(Retro)
(7) ノスタルジック(Nostalgic)
(8) レガシー(Legacy)
なんだろう、これは…。
トラムを入れるのは確定していたらしいが、そもそも「トデン」とカタカナにしてもよかったし(なぜなら「さくら」をアルファベットとして日本語で押し通すのだろうから、トデンで不都合な理由は見当たらない)、あるいは「路面電車」の「ロメン」を使うこともできただろう——それなら綴りがラーメンと似ていて外国の人は「なんだろう」と思ったかもしれない。だいたい「トラム」というカタカナは日本人に馴染みが薄いだろうから、ここの部分にこそ、検討の余地はあったのではないか。
それにしても。ため息が出てしまう。
ローズ(はぁ…薔薇の名所、路線にそんなにないけれど)、さくら(1年のうち東京に2週間咲いているかどうかだけれど)、フラワー(路線脇に花壇でも完備しますか?)、ブルーム(これ、日本人にあまり通じない)、クラシック(意味不明)、レトロ(車両はじゅうぶん近代的だよなぁ)、ノスタルジック(はぁ?)、レガシー(はぁ…!?)
…センスないわぁ。
これじゃ、事前に投票に気づいていた人がいたにせよ、投票したいという気持ちにならない選択肢だったのではないだろうか。選択肢を作る段階からもっと可能性を広げておくべきだったのでは。
申し訳ないが、わたしはこれからも「トデン」と呼ばせていただくことにしよう。