先月のことだが、ドイツ菓子図鑑という本が出版された。Facebookで著者の森本氏からお知らせがあったので、近いうちにぜひとも読みたいと思っていたところだったが、思いがけず出版記念のイベントがあると知った。神田にあるイベントスペース(今回の出版社「誠文堂新光社」さん運営)本に収録のドイツ菓子が10品目以上は食べられるらしいと…さっそく、イベントの申し込みをすると同時に本を購入し、ちらちらと眺めては、「当日はどの菓子が食べられるのだろうか」と、わくわく心待ちにして出かけてきた。
本日午後に提供されたお菓子の現物。1〜2品ほど、まとめ画像にはいっていないものがある。大量である。生ものを現地で食べ、持ち帰れそうなものは持ち帰ってきた。明日も引きつづき食べる予定。
画像に入れ忘れてしまったが、後援のドイツ観光局から赤い本格的なエプロン、そして主催の森本氏からニーダーエッガーのマジパン(広尾のシュロスベッカライで輸入販売されているもの)をいただいた。ニーダーエッガーのマジパンは、とても楽しみにしていたのだが、実はちょっとした事情があり、わたしの口にははいらなかった。近々ぜひ広尾に行かねば!!
バウムクーヘンのサイトを運営しているものの、いまが暑い時期であるということと、事情により今年1月からFacebookでの更新をやめた関係で、思いが少し菓子から遠ざかりつつあるように感じていた。少なくとも以前のようにすさまじい意気込みで菓子を語る立場では、なくなっている気がする。そんな自分が、こんな素晴らしい菓子が揃う場、菓子ファンが多いであろう雰囲気の場に参加できるのかどうか、出かける前は多少の不安があった——だが取り越し苦労だった。出かけてみたら、なんとも楽しかった。
書評サイトBiblio Mikimaruのほうに載せられる日が来るとしてもだいぶ先なので(しかも同著者のドイツパン大全もまだ書評を書いていない ^^;)、少しこちらでご紹介してみよう。
構成が、まずおもしろかった。掲載は菓子名のABC順である。ドイツの地方別でもなく、材料テーマ別(たとえば果物、ナッツ、乳製品、チョコなど)でもなく、ほぼアルファベット順だ。菓子の系列として近いということでRの欄、Wの欄などに例外はある。この構成から「ドイツ菓子は辞書のように並べるほど種類がある」と、読む前から読者に好印象となるかもしれない。
菓子は写真のほか、材料と手順も書かれているのだが、どちらかといえば読み物部分がおもしろいと感じた。
また、これは気にしない人はまったく気にしないかと思うが、分量の表記に揺れが多少あり、同じ材料であってもレシピによっては「さじ」、別のレシピでは「グラム」となっている場合がある。たとえばベーキングパウダーが小さじ1か重さ4gかといった問題だ。実質的にそれらは同じだが、わたしは個人的にはグラムが好きなので、気になってしまった。世の中にはもしや「さじ」のほうに慣れている方も、いらっしゃるかもしれない。
何ヶ月か先になるかもしれないが、ぜひきちんと書評をまとめられるよう、努力したい。