Appleのサポートは、基本的に電話らしい。自分としてはとても簡単な用件だったのでメールなどで可能ではないかと思ったのだが、メールオプションは、原則としてないようだ。また、一般的なサポート営業時間内ならばチャットという選択肢もあるらしいのだが、わたしが昨日Appleのサポートを調べたのは夜間だった。
さて、キーボードの何が知りたかったのかというと、わたしは相当に乱暴なタイピングをするらしく、キーのうち a / k / n / m の4つは壊滅状態(表面コーティングが半分近く剥がれている)、e と commandキーが一部の剥がれという、人前に出せないほど見苦しい状態になっている。もし交換することができるなら「だいたいいくらくらいのものなのか」が知りたいだけで「そういう交換はやっていません」とか「新品買ってください」とか、そういう返事が用意されているというのであれば、サポートを受けるつもりはなかった。
ただ、MacBook Proには、一部機種のみ「キーボードをそっくり無償交換」というサービスがある(参考リンク → MacBook および MacBook Pro キーボード修理プログラム )。残念ながらわたしの機種はそれに該当していないが、つまり、有償でも無償でも、キーの交換くらいはしてくれるのだろうという推測は成り立つため、正式な情報を知りたくなった。
やっているのかいないのかくらい、もしやっているならキー1個につきいくらであるかなどの情報を得たいと思ったのだが、とにかく電話が原則のようだ。オンラインサポートで用件を登録しておき番号をもらって、電話の歳に(電話をしてもらうことも可能でどちらの場合も料金はかからない)その番号を告げると、先方に内容が伝わるという仕組みらしい。
電話をしてみた。フリーダイヤルとはいっても、20分くらい保留音が鳴り響いて、切ろうと思ったことは何度もあるが、耐えた。するとようやく、丁寧な声の男性が応対してくれた。まずはお約束のOSバージョン、バックアップをとっているかのほかに、パソコンの使用目的(個人か仕事か)のほか、電話が途中で切れた場合にそなえてかけ直すための電話番号などを聞かれた。そして録音をしているためだろうが要点の整理として「だいたいの金額を聞いたら、アップルストアへの持ち込みか配送かはともかくとして、注文するという意思があるとのことでよいのか」という点で、念を押された。その段階で、もちろん金額がバカ高いものでなければ交換の意思はあるので、自信をもって「はい」と答えた。
おそらく5分以上のやりとりのあと「2〜3分のあいだ保留音にさせていただきます」と断った上で、先方が確認のためいったん離席。その後まもなく、金額が告げられた。
「現物をきちんと確認した段階で正確な料金が決まるものの、一般的な話としてはキーがフルで交換になる可能性があり、その場合の目安は基本的に43,200円です。場合によってはもっと高くなることもあり、安くなることもあります」
予想よりも高い金額だったので、わたしはすぐさま「それはすぐに決断を下せる金額ではないので、少し考えます。お店に現物を持っていって正確な料金を教えてもらう場合であっても、すぐにどうこうということは、いまは考えられませんので、サポートありがとうございました」という意味の返事をした。
すると先方「もしお店に行かれる場合、もしくは配送をご希望の場合、自分(サポート側)にはこの内容を部署に伝えることで話がスムーズに進むお手伝いができますので、ぜひまた、同じお問い合わせ番号を次回もご利用の上で、お電話ください」とのことだった。
たいへん感じのよい応対ではあったが、正直なところ、予習しておけてよかったと思える高額設定。店にいきなり持ちこんで「4万円以上で〜す」と言われていたら、たぶんわたしは驚きの顔を隠すことができなかったと思われる(笑)。
まだ使えるマシンだが、キーボードの見た目はあまりにすさまじいので、2回に1回くらいはBluetooth接続で別キーボードを使うことにしている。少しでもその「コーティングがそっくり剥がれる」時間を、遅らせてあげたい。