数週間前から利用していた英語の無料添削サービスgrammarly.comだが、だいぶコツがつかめてきて、ある程度の長さで英語文章を読ませてもエラーの指摘がほぼ出なくなった。これはわたしの英語が上達したというよりは「どう書けばgrammarly.comのお気に召すか」がわかってきたからかもしれない。
たとえば、ちょっと意外なのだが「 . ドット」 や「 , カンマ」を引用符の内側に書けば何も言われないが、外側に書くとご機嫌が斜めになる。無料版の場合ははっきりと×をつけるわけではないがおそらくこの点で何か言いたいのだろうと感じていた。有料版にしたところ、やはりそこを「内側に」と指摘してくる。
例:
“I ate an apple.” が○
“I ate an apple”. は×
(少なくともgrammarly.com上でこれは確立しているルールらしいが、アメリカ人であっても外に書く人もいるのは事実である)
さらにgrammarly.comは、日本人が好みそうな受動態が好きではない。日本語話者は主語を省いて状況で判断させる話法を好むので、いちいち I / we / you / they / it などで開始する文章ばかりでは、落ち着かないのだろう。とくにItで文章を開始する仮主語、人間ではないものが主体となって文章がはじまる無生物主語などの用例は、場数を踏んで使いこなす以外、つまり無理やり慣れる以外は方法がないのだが、日本語ネイティブは「受動態にしてしまえば主語で悩まなくてよいはず」と、思ってしまいがちなのだろうと推測する。
grammarly.comが絶対に正しいわけではないというのは承知の上で、エラーの指摘を避けるため「受け身をできるだけ使わない」ように、そして「主語や動詞をできるだけくり返さない」ように気をつけて英語を書くようにしたら、文章の流れやバランス感覚が、以前よりも掴みやすくなったように思う。
例:
日本語 → 日本では50種類以上のリンゴが栽培されています。
英語(受動態) → More than 50 kinds of apples are grown in Japan.
英語(能動態) → In Japan, they grow 50+ kinds of apples.
この例では、受動態のほうは主語が長い。試しに書いてみたらgrammarly.comは「受動態になっている!」と、予想通りにさっそくご機嫌を損ねた。下の能動態では、more than 50 を使わず 50 plus (50+)にしたことで見た目もコンパクト。文句を言われなかった。
上の受動態の例のように文頭ではなく、下の例のようにgrowの直後にmore thanの more がくると、50を耳に(目に)する前に「どういうmoreだ?」と混乱が生じることも考えられる。その直前に比較物があっただろうか、どこにつくんだこのmoreは…ということになるかもしれないため、ねんのため50+にしてみた次第。
この何週間か、ときどき無料版で指導を受け、ニュースレターを読んでいるうちに、ときおり割引きメールがはいってくることに気がついた。今日は「初回の利用者のみ、12月5日までなら半額」というものが目にはいった。通常は1年で約140ドルのところが70ドルだというので、ポチッとしてみた。ニュースレターのリンクからきちんとはいらないと、普段使っているメニューからはいっさいお得情報はなかったので、たまたま読んで70ドルを得したことになる。よかった、よかった。