夕方のニュースで、新宿での抗議運動(天皇制反対と、その抗議運動に反対する運動の両方)があったと聞いたので、ネットでも検索してみた → 共同通信 20.9.04.30 東京・新宿で反天皇制訴え集会 右翼抗議、逮捕者も
昭和の後半から終わりころにかけて中学や高校で学んでいた時代の記憶をたどると、あの当時はいまよりも「天皇制ってどうなんだろ」という意見があり、一般人のあいだでも語られることがあった。わたしもまた、あまり大声では言わなかったが、天皇制はおかしいのではと思っていたひとりだ。皇族は生まれながらに職業選択の自由もなく、仕事(公務)が決められてしまっている。抜けたいと言って抜けられるものでもなさそうだし、いいのかそれで、と。
だが、平成天皇ご夫妻からは、国民への深い思いやりとご配慮がつねに感じられた。被災地や訪問先で、ただ手を振ってくださるだけでも癒やされている人びとを目にするにつけ、すばらしくかけがえのない存在であるという思いを強くした。制度として考えると、やはりそれでよいのかとの思いは残る。だが平成の天皇ご夫妻を中心とした皇室の方々とともに日本の30年を過ごしてきたことは、とても感慨深い。
平成の30年で「天皇制とは…?」という思いが自分としては少し薄らいでいたところに、こうして最終日に抗議運動があったと聞いて、ふと我に返った。
皇室典範や女性宮家のことなど、これからますます話題が加速していくだろう。先送りにすることはもはやできない。天皇制そのものに関するものだけでなく、各種の抗議運動も増えるかと思う。
皇室のあり方が変わっても、令和天皇陛下ご夫妻を静かに見つめていきたいと思っている。