英語の形容詞の順番には、ネイティブなら意識せず使えるが学習者にはなかなか飲みこめない約束事があると言われている。
(言われていると書くのは、辞書類にはたしかにそう書いてあっても、英語ネイティブが実際に「あー、そんなものかな」と目の前で考えこんでしまったことがあるためだ。一般人レベルではどの程度の扱いなのか、いまひとつ自信がない)
たとえば、今日わたしは英語のレベルを知るためのテスト問題(British Counsilサイト内)に答えていて、long / black / leather の適切な順序が、わからなくなった。黒くて長くて革製なのか、長くて黒くて革製なのか。革製が最後だというのはなんとなくわかるのだが、黒はどっちだ、と。
けっきょく、適当に答えてしまってから、本を見た。
適切な形容詞順序とは、こういうものらしい
(出典: Oxford Learner’s Pocket Grammar)
1. 主観的なもの – 例: よい、すぐれている、ひどい
2. サイズ – 例: 長い、短い、小さい
3. それ以外の特徴 – 例: やさしい、愛想がよい、物静か
4. 年齢 – 例: 若い、年寄り
5. 形状 – 例: 四角い、せまい
6. 色 – 例: 赤い、青い
7. 状態 – 例: 走っている、見当たらない、壊れている
8. 由来 – 例: 英国製(または英国の)、イタリア製(またはイタリアの)
9. 素材の特徴 – 例: 紙製、プラスチック製
10. 種類 – 例: 電子的、人間の、化学的な
11. 目的 – 例: 目覚まし用(時計)、テニス用(コート)、ウォーキング用(靴)
これはもう、理屈ではない。日頃から英語を耳にして慣れておくしかないのだと思う。あとは、自分で普段からそれらを書こうとして順番を意識するなどの努力だろう。
なにやら、大昔のことを思い出した。
数十年前に(効果のほどはともかくとして)受験生用に睡眠学習用カセットテープというものがあった。まだウォークマンなどの小型の装置が発売されていなかった時期だ。枕のすぐ近くや内部から、暗記したい知識を録音しておいたテープを再生するというものだったと思う。もしかするとその装置そのものが、枕を兼ねていたかもしれないし、あるいは自分の枕の下に機械を置くシステムだったかもしれない。いずれにせよ、ひとつ間違うと首や背中といった姿勢にも影響しかねず、また睡眠の質においても、健康的とはいえないものとなった可能性がある。
わたしはそういったものを持っていなかったが、高校受験のころに、テープに自分の音声で覚えたいものを録音し、何かをしながらずっと再生していたことがある。そのとき親が部屋にやってきてギョッとしていたことのみを覚えているが、学習に関しては、たいした効果があったような記憶はない。