以前にも書いたと思うが、Grammarlyの有料会員である。英語を書くとAIが添削してくれる。オプションもいろいろあって、載せて直してもらう文章がテクニカルなのかクリエイティブなのか、フォーマル文体を目指しているのかそうではないのか、語りかけ文体なのか、などなど、目指している場所にチェックを入れると、それに合わせてどこがおかしいかを教えてくれる。
機能はこまめに追加されているようだ。最初のころよりもチェックできる項目が増えたし、つい最近はリッチテキストにも対応したという話だった。
そのせいかどうかわからないのだが、今日は笑ってしまう事態が。
以前にチェックして問題なくなったはずの文章を、ふたたび開いた。最近のAIなら別の点で何か言ってくるかと考えたのだが、なんと、けっこうな箇所が赤くなっている。これはあまりに多いだろう、なぜだろうと目をこらすと、わたしの打った単語の中にあるアポストロフをGrammarlyがシングル・クォーテーションとして認識していた。たとえば cat’s eye のアポストロフだ。Grammarly曰く、あなたはなぜほかの場所でダブル・クォーテーションを使っているのに、文章の中にシングルを混ぜているのかと。
文字コードがらみで検索してみると、日本で普通に売られている日本語対応キーボードでは、日本語をオフにしたときに出されるアポストロフは文字コード U+0027 であり、これはシングル・クォーテーションとして使われるものと同じである。少なくとも二種類を区別して出力するようなキーボードに、わたしはお目にかかったことがない。
いっぽう、Grammarlyのサイトにあったアポストロフは U+2019 で、同サイト内のシングル・クォーテーションは U+2018 (左) / U+2019(右) である。つまり英語でもまたアポストロフとシングル・クォーテーションの右側は、同じものを使っているのである。少なくとも、Grammarlyのブログにあった例文によれば、だが。
いや、待てよ。ここまで書いて考えたのだが、日本語のキーボードが出す U+0027 をシングル・クォーテーションと認識したのならば、英語圏のキーボードでアポストロフを U+2019 で打った人が、同じように指摘されている可能性も、ないではない。もしやわたしだけではなく、世界中で笑っている現象なのだろうか。
そのファイルでとくに複数箇所の赤チェックがはいっているが、ほかのファイルではアポストロフがはいっていても何か言われているわけではない例がけっこうある。赤がはいる基準がよくわからない。
いちおうサポートにメールを書いたのだが、対応してもらえないと、気持ちが萎える。赤ペンを入れられたくないからそれを回避して文章を書くというのは、利用者が本来すべきことではないはずだが、何でもない文章が赤でペン入れされていくのにも、耐えられそうにない。