以前に別の場所で「なんとかPayが多すぎると思って”なんとかPay”と検索したら、ほんとうに”なんとかPayが多いからと、たくさん紹介しているサイト”があった」と書いたところ、みなさん同じような思いをいだいていたのか、たいへん共感していただけた。
最近つくづく思うのが「ラテ」である。これは牛乳だ。カフェラテならばエスプレッソと牛乳、抹茶ラテならば抹茶と牛乳ということになる。
だが最近、この「ラテ」部分に牛乳以外の含みを持たせる、つまり「カフェラテの略としてのラテ」の使用法が増えているらしく、字義で想像すると実際と異なることがけっこうある。
たとえば「ソイラテ」とは、カフェラテのラテ部分を豆乳に変えたものだそうだ。ほんとうは「ソイカフェ」とか「カフェソイ」と表現しないと、成分には忠実でない。ソイラテだと、字義を先に考える人間は豆乳に牛乳を入れた意味にとる可能性があるが、問題にする人はあまり多くないのだろう。実際に英語で”soy latte”と検索してみると、日本語のソイラテと同じような意味で使われていることがわかる。
さらに、もうこれはインスタント商品などでもすっかり浸透しているが「キャラメルラテ」。砂糖を焦がして作ったキャラメルと牛乳を合わせたわけではなく、こちらもカフェラテにキャラメルがトッピングである。コーヒーがはいっている。
牛乳はいろいろな飲み物と親和性があるので、ラテとして先に有名になったものがカフェラテであったとしても、現実問題としてはティーラテを好む人も多い。だがその場合に付く「ラテ」は、牛乳だけの意味らしい。ほうじ茶ラテもカフェラテには関係なく「ほうじ茶と牛乳」である。
茶に関連したラテは従来の意味に近くてわかりやすい…と思うのもつかの間、ここでも落とし穴が。あちこちの店にあるという「チャイラテ」である。チャイ部分にミルクで煮出した紅茶の意味が含まれていて、もしこれを「チャイティーラテ」などと呼ぶ店があったら、ミルクで煮出した紅茶ティーラテという意味になるのだ。長い。無駄である。
もっとも、こんな無駄は、言葉の世界にはたくさんあるものだし、それをくすくすと笑うのが、わたしの楽しみでもある。