トラックとの衝突による京急線の脱線事故(トラックは炎上)のニュースを読んでいる。痛ましいことだが、話の流れが「衝突せずに済む方法(もっと早く運転士がブレーキをかける方法)はなかったのか」という点に向かってしまいがちなことを、残念に思う。
車の運転をしない人間の率直な感想としては、適切な場所で曲がり間違えたトラックは、その直後になんとか解決策を見つけられなかったならば、せますぎる道にはまって身動きがとれなくなることがあるという残酷な事実だ。それが今回のように死につながってしまう場合もある。
そもそも間違えなければよかったと、思う人もいるかもしれない。直後に方向転換をすればよかった、と。だがうっかりは、誰にでもある。道が混んでいれば引き返すことも難しく、その先までいけば何とかなるかと考えてしまう場合もあるだろう。
日本の道は、せまい。それなのに都市部でも車が多すぎる。
今後も東京など大都市圏への人口集中の傾向は止まらないのだろうが、いったんは近郊や近県に混雑の要因(労働環境や大型の公共施設など)の役割分担を頼み、そのあいだに中心部の道路拡張などをしたほうが、よいように思う。
あるいは一時的ではなく恒久的に、近県にさまざまな役割分担を頼んで、東京中心部から人を減らしたほうがよいだろうが、もはやそれはなさそうな雲行きである。