名古屋のお菓子屋さんがTwitterに「ビスキュイ ダガネ」と名づけた商品の写真を載せていた。もしかして名古屋でそういう方言があるのかもしれないが、「だがね」は足利の言葉であって、それはわたしとしては譲れないので「関東にも、だがね地方はあります」とコメントを差し上げておいた。
だがねといえば、普通は足利だがね? 他の場所でもいうんかいね?
最近、考えながらでないと、高校生まで過ごした土地の言葉が出てこない。田舎の母と電話をするときは自然に出てくるのだが、もはやほかの誰とも付き合いがないので、母との月数回の通話だけでは忘れるばかりだ。
もう足利弁の話が出るときには常連の、有名な「〜り」などは、考えながら使ったとしても、わざとらしくなってしまう。説明の事例で適切なものが出てこない。
語彙や表現だけでなく、普段のちょっとしたイントネーションが(ひとつの単語のどこに強弱があったかも含めて)、あのころといまは違っていると思うことがある。ただ、比較元の言葉について記憶が薄れているので、どこまで正確にそれを説明できるかはわからないが——最近ちょっと日本語のイントネーションについて考える機会が増えているので、いつかもう少しまとまった文章を書きたいと思っている。