いまはだいぶ減ってきているし、クレジットカード会社と店との契約においては違反である可能性もあるが、昔は「○○円以下の支払にカードは使えません」とか、「カードの場合は手数料いくらいくらをいただきます」という店側の都合の押しつけは、かなりあった。
昨今の経産省肝いりによるキャッシュレス5%還元の流れで、カードやQRコードでの支払をする人が増えてきたおかげで、小額でもカードで支払っていいのだろうかと迷うような気持ちの負担は減ったが、このポイント還元が終わるころに店や利用者の意識がどう変わっているのかは、わからない。キャッシュにもどる人も、多いのではないだろうか。
先日Facebookで読んだのだが、ポイント還元の手続きが終わっていないお店で「還元が受けられないならキャッシュで払う」と言ったお客がいたそうだ。わたしにしてみれば不思議な感覚である。キャッシュは使ったら補充しなければならない(ATMに出かけねばならない)ので、できるだけその回数を減らす意味では、カードでの支払はとても有意義だ。
今回は国が無理やり世の中を動かしてキャッシュレスを推進しようとしているが、期間が過ぎたのちに発生する決済手数料の問題、急いで機材を入れて新しいことを覚えねばならなくなった小売店の事情など、さまざまなことを考えると、短期間で乱暴なことを押しつけているような印象が拭えない。来年の夏以降は、いったいどうなることだろう。