一番客への、総出でお辞儀

 今日は朝から中野駅近くで用事があり、ひと区切りついたときに10時少し前だったので、中野マルイを覗いて帰ろうと考えた。ちょうど入り口前に屋根付きの広いスペースがあるので、小雨の時などはよく臨時出店のブースを見ながら、雨宿りでお世話になっている。

 マルイの入り口近くに到着したときは、あと3分で開店というタイミングだった。ベンチに男性が腰を下ろしてスマホを触っていたほか、入店待ちかどうかわからない数名の人たち、そして臨時売り場の開店準備で品出しをしている方々がいた。週末でもない普通の日なので、人がたくさん待つでもなく、あたりは静かだ。これなら儀式めいた「いらっしゃいませ」はなさそうかなと、ほっとしていた。
 玄関の整列または各売り場での直立したお辞儀は、少なくともわたしにとって、こっぱずかしいことこの上ない。正月の初売りや話題の催事であれば、50人以上も100人も人が待っていて恥ずかしさ分散されるが、平日の何でもない状況では、数人の客に店員さんたちの目が集中する。今日はそうはならないだろうと期待していた。

 さて、ドアが開いた。
 それと同時に勢いよくはいっていた若い女性ほか、つづいて先ほどのベンチでスマホの男性、そしてもう少しの客が入店。よし、これでいいだろうと、呼吸を整えて入店しようとしたそのタイミングで、中央のドアから正式に「いらっしゃいませ」がはじまった。え、いまからなのか…。

 何やら落ち着かず、1階の食品をぐるりと見てまわり、出入り口までもどる。その近くに臨時出店していたレザネフォールで焼き菓子を購入し、店を出た。そのころには客が少し増えてきていた。
 出てしまってから「あ、2階のカルディに寄ればほかったか」と思ったが、いま出てきたばかりの1階からふたたびはいるのもどうかと思い、脇のレンガ坂を上がって2階からマルイにはいろうかと、少し迷った。だが後日また出直すことにして、そのまま歩いてヨーカドー食品館を覗き、帰宅。

 あの儀式は、業界のお約束なのだろうけれども、店員さんのほうは恥ずかしくないのだろうか。客としては何やら恥ずかしい。少なくともわたしは、落ちつかない。

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