以前なら「風邪かな?」と思えば半日くらい寝ていて、どうしても心配なら市販の風邪薬を1回か2回ほど飲んで、翌日には何でもないとわかって安心していた。
いまは、そうはいかない。
年齢が高くなってきたため昔よりはなんでも気になるのか、あるいはほんとうに体温調節がうまく機能しないのかはわからないが、体温が高めに感じる日というのは、以前より少し増えた気がする。
疲れを感じたり、気になることがあって考えこんでいると、両手のひらや上半身がぽかぽかとしてくることがあるのだが、そんな風に体が温かいと思っている同じ日のうちに、10分間くらい背筋が冷える気がして、タオルケットをかけながらパソコンのキーをたたくことも。日によっては、そのあとまた暑く感じて…のくり返しが。
去年までは、自分たちがインフルエンザにかかったら義母を施設に通わせられない、ショートステイにも出せないと、そればかりを気にしていた。だが義母が施設にはいったいまは、新型コロナの件だ。医療機関が発熱している人間の来院にとても敏感になっている。
具合が悪くなっても、うっかりと発熱したタイミングで病院に行けば、先方に迷惑がかかるだろう。それに万が一にも自分が感染していたら周囲にうつす危険、あるいは自分がその場から何らかの病気を拾ってしまう可能性も。
この時期、家にいるしかないのだ。そしてなんとしても、自分にストレスを与えず、疲れると体温が不安定になるような状況に自分を追いこまないこと。
わたし個人のライフスタイルは以前と変わらない。だが周囲がとても変わってしまった。
何曜日だろうと公園には夕方まで大声で子供たちが遊び、それを見守る保護者さんらが入り口に立っている。スーパーは以前なら土日が混雑して平日は空いていたが、曜日の差が少なくなってきた。何かが品薄という噂が立つ時期には高齢者たちが連れ立ってやってきて、どれを買って帰るか相談したりと、なかなかたいへんだ。
賑わっている方角には買い物に出ない方がいいだろうと、できるだけ近所を優先して歩いているが、小さな道には子供たちが遊び、車が通ると避ける状態。まるでわたしの知る昭和40年代の田舎である。
これが最短であっても5月の連休明けまでつづく、そして場合によってはさらに何週間もつづくのだと思うと、気持ちがつらい。自分なりの気分転換を散歩以外の場に求めなければと、あれこれ考えている。