ルイ14世と表現されたことについて意見を求められた安倍首相が、自分はルイ16世と同じではないと答えたそうだ。聞き間違えたというよりは、あまり両者の特徴が頭にはいっていなかった可能性がある。だがこの二人はだいぶ違う。
派手なことと戦が好きで財政を危うくした14世と、それにつづいた15世の時代を経て火の車だった財政を立て直すことができないかという「気持ちだけはあった」のが16世。だが世の中の流れを読む力に乏しかったようで、権威が地に落ちる決め手になったのがヴァレンヌ事件。
さていい機会なので、なんとなく「人から思い出してもらえないルイ15世」について、調べてみた。ブルボン朝で5代つづいた王様の、最後から2番目(もちろん最後はギロチン台の露に消えたルイ16世)である。
Wikipedia: ブルボン朝(1589年 – 1792年)
ついでになんとなく、こんな本を発見したので紹介(画像はAmazonから)
なんと、ルイ15世の在位期間は59年。5歳から王様で、64歳で死亡(天然痘)。ただ政治が順調だったのは代わって執政したフルーリー枢機卿の存命期間までのようだ。その後は戦争などで財政が逼迫し、植民地も減る結果に。
かなり愛妾が多かったようで、別名が最愛王とのこと。もっとも有名な愛人のひとりに、カネを湯水のごとく使ったが芸術や実利的な面での投資をおこない、人脈も幅広かったポンパドゥール夫人がある。かなり賢かった女性のようだ。
次にルイ14世と16世の話題がどこかで出たら、みなさんでぜひ「15世もいたんだよ」と、ひと言お願いしたい。