何年か前だったが、池袋で宮城のアンテナショップの近くまで来ていたので、地図を出してもらおうとしてSiriに「宮城県のアンテナショップ」と声をかけたが、何回やりなおしても電器屋を探してしまった。
やはり、日常のカタカナ語を覚えさせるよりも、カタカナを英単語に置き換えて英語で解釈させるほうが、AIを作る側にとっては楽なのだろう。
そして昨日、わたしは英語を書こうとしていた。「サテライトショップもたしか和製英語だったよなぁ…」と検索したが、もうSiriには尋ねず、最初からパソコンで入力した。たちまちパラボナアンテナのようなものが見えた。やはり和製のようだと気づき、検索結果はろくすっぽ読まずに、自分で考えてアンテナショップを英訳した。
だが英米などで英語ネイティブが使っていない場合でも、インターネット等の影響から英語の語彙に変化が訪れる場合がある。日本語もできる日系アメリカ人の知人がecobagと書いていたので「それ、昔は英語で言わなかったよね、reusable bagのほうが一般的だったような気がする」と尋ねると、ecobagでも通じないことはないとのこと。ただその言葉を聞いた人は「素材そのものがエコ」(たとえば布製など)と考える可能性もあるらしい。
日本語のエコバッグは「それを使えば(使い捨てよりも)環境にいい」という程度の「エコ」が語源なのだろうと推測するが、それが英語にはいると、ecoというからには素材もエコなのだろうと考える人が出てくるものかもしれない。
かつては環境問題を語るとき eco-friendly とか eco-wise といった使い方が、ただ eco というよりも一般的だったように記憶しているが、ecobag または eco bag で検索しても、事例がヒットすることも増えてきたようだ。それだけありふれた用語になってきているということだろう。