先ほど何かのはずみに砂糖不使用チョコ関連の広告記事が目にはいった。
ひとくちにそう言っても、いろいろあるはずだ。たとえば——
- 厳密に「砂糖」のみを使わずに、ブドウ糖などほかの糖を使っているとか、
- あるいは同様に甘味料を使っているとか
- 「砂糖」は使っていないかもしれないが、甘いドライフルーツをぎっしり詰めたものであるとか
- あるいはほんとうに、砂糖など甘さを感じさせるものを使わず原材料のカカオ中心か
…ピンからキリまでである。
だが、ネット上で簡単に見つけられる「砂糖不使用チョコ」の記事はいい加減なものが多く、あるページなどは驚くことに「砂糖は使っていないがサトウキビから作った有機砂糖を使っている」とか、原材料に乳化剤と書いているのに「乳化剤不使用」とか、直前の行の見直しすらしていないらしい。書いていて自分で意味がわかっていない人も、いるのではないだろうか。トランス油とトランス脂肪酸を書き間違えている人もいたようだ。
また「砂糖不使用チョコ」という言葉で人が浮かべるイメージ(期待するもの)がなんであるかの幅が大きすぎるため、そのあたりをしぼらないと、まじめな人が書く場合であっても、全体が漠然としてしまって話がまとまらなくなる。
砂糖不使用と聞いて、思い浮かべそうなものとしては:
砂糖は太るから、はいっていないほうがいい → ほかの原材料やカロリーとのバランスで判断すべき
白砂糖は体に悪いから… → 白砂糖だけを悪者にすることは、あまり根拠がない(砂糖全般の摂取過多ならまだしも)
甘いものが苦手だから… → 砂糖不使用という言葉にこだわらず、甘くないものを探すと、吉
チョコはカカオ中心がよい → なるほど、これは砂糖なしチョコを探して正解かと。
やはり、何か(商品など)を強く勧めたいとか、売りたいといった場合であれば、具体的に話を絞って書く必要がある。
わたし個人のことを言えば、砂糖がはいっているチョコレートでも(標準より入れすぎていなければ)美味しく食べることができる人間だが、ほかの混ぜ物にはちょっと敏感である。
人それぞれ。