以前からときどき小規模な店や菓子店などで感じていたことだが、店頭で人材募集の張り紙などを出している場合、けっこう求める人材の「性別」、「年齢」などを明記している例がある。これはほとんどの場合は、違反である。
今日は驚いたことに、都心ではないにせよ何十年も歴史のある菓子店の公式サイトで、そうした違反の人材募集を見てしまった(いちおう見間違いでなかった証拠とするため画面をキャプチャしてある)。そこの菓子は最近になって若手世代ががんばっているようで、わたしとしても評価を上げてきていたところだったため、「あの店、実はここまで古いのかぁ…」と、なにやら幻滅。
目を引いたポイント。
1. 性別と年齢を(しかも学年では何年くらいの女性、とまで細かく)明記
2. 半年以上の勤務が可能で、土日、年末年始、クリスマスほか、菓子屋にとって大事なイベントを列挙し、応募はそれらの時期に出られる人に限る
3. 正社員ではなく、時給制のアルバイト待遇
男女雇用機会均等法で30年以上前から性別で雇用の機会に差を設けてはいけないと定められ、そして改正された雇用対策法では10年上前から年齢制限をしてはいけないとされている。一部の例外が認められる場合もあるが、それは業種などの事情も含めて「正社員の場合(つまりアルバイトは無関係)」である。
1. に関しては、別に業務内容は年齢や性別に関係なさそうだった。若い女性なら人当たりがよく、場が明るくなるという発想なのだろうか。製造スタッフではなく、接客と店内の陳列が中心。
2. については、シフトについては話し合いの余地があるといった印象がなく、店が必要とする日付に勤務してくれる人が採用対象という雰囲気が漂ってくる。これでは応募するのをためらう人もいるだろう。
3. すでに書いたように、特殊な業種でもない一般的な仕事、しかもアルバイトで、年齢性別を制限した募集はできないはず。
…これ、誰も教えてあげないのだろうか。けっこう恥ずかしいように思うのだが。
菓子は気に入っているのだが、少し気持ちが引いた。今後はこうした方面でも、注目していこうかと思う。