25年ほど前になるとは驚いたが、日本のドラマ「真昼の月」のため Swing Out Sister (スウィング・アウト・シスター)が書き下ろしたという Now you’re not here という曲がとても耳に残りやすく、そのドラマを見ていなかったわたしでも覚えているほど、番宣で頻繁に流れていた。
そこで、この曲の日本語タイトル「あなたにいてほしい」について、改めて気になったので、書いてみる。
内容は、だいたいこんな感じだ。
愛を育んでいた日々には、すべてが自分たちの思うとおりに進められると、たくさんの夢をいだいていた。でもいつしかときは終わりを告げ、自分たちの日々は勝者のないゲームだったのかとすら思うようになってしまった。
永遠の別れも、涙を流すことも、大きな存在を信じることもないと考えていたのに、わたしたちはそこから逃げてしまった。
もうあなたはいない。
逃げ出して、こんな気持ちは何もかも忘れてしまいたい。でも思い出が目の前に現れて、あなたがいないことは現実だと思い知らされる。
もう、あなたはいない。
…これ、去っていった恋人に帰ってきてほしいとか、そばにいてほしいというのではなく、もしかしたら亡くなったくらいのレベルで遠くに行ってしまって「会えないことは確定」と、本人も悟っていると、思えるのだ。少なくとも未練は感じない。会えなくなってしまったことを嘆いている。
感じ方の違いかもしれないし、日本のドラマのために書き下ろしたにしては重厚すぎる解釈だが、少なくとも日本語タイトルの「あなたにいてほしい」よりは重い歌と、わたしは感じている。