田舎の家族と電話で話していて、体がつらくて仕方ないのに医師がカロナールしか出してくれないという話を聞いた。高齢だし胃腸が弱いので医師としてはカロナールを出す可能性が高いのだろうと思うが、いくら痛いと伝えても、そのカロナールの処方を増やそうかと言われるだけなので、現在はほとほと困っているらしい。
家族だからわたしと体質が似ているのか、あるいはほんとうにカロナールとはそういうものなのかわからないが、わたしは「解熱としてはともかく、鎮痛の目的でカロナールが効いたためしがない」ので、大いに同情してしまう。
風邪などで診察を受けると、いろいろな薬とセットで「熱が出たとき用に、ねんのため」と刺身のつまのごとく出されるカロナール。病院が違っても、患者がわたし以外でも、カロナールはよく出てくるようだ。家にはそこそこ在庫がある。だがめったに飲まないので溜まる。鎮痛としては効き目が弱すぎるが発熱はそれほどしないので、飲む機会がないのだ。
相性というものがあるのだろうが、わたしは中くらいの苦痛にはバファリン。痛みが強いときはセデスハイGを常備。とくにセデスハイGはわたしにとって特効薬なのだが、家族は飲みたがらない。合わないらしい。
ほかにもわたしが塗っている軟膏、飲んでいる薬などを(むろん処方薬ではない)応急処置として試させようとしたが、結果としてろくなことがないようなので、もう勧めるのをやめた。ふたりで共通して在庫しておけるのはバファリンくらいのものだ。
万人に効く薬はないというのは当然だが、身近な人間でもこれほどはっきり違いがあると、世の中にたくさんの医薬品があるのも、無理からぬことかという気がしてくる。
さて。電話を切ったあとで医師と話すと言っていたが、田舎の家族はどうなっただろうか。あとで聞いてみよう。