今日はDuoingoでフランス語をやっていた。そんなときこの画面のような設問が出て、わたしの指は止まった。正直なところ、まるで意味がわからなかった。
正解はカーソルが当たっているまん中なのだが、文法的にはどれがはいっても可能である。文法として間違いがあるのではなく意味としてまん中が正解なのだが、その「意味」を、わたしは勘違いしていた。
わたしなりに直訳すると…
○ 塩がたくさんあるので、加えていいですよ
○ 塩が(あまり?)ないので、加えていいですよ
○ 塩がありすぎるほどなので、加えていいですよ
…これなら、文法的にはどれが来てもおかしくない。だがどれかを選ばなければいけない。一度目は外れたので、この二度目は正解のまん中を押さなければいけないことはわかっているが、なぜまん中なのかがわからなかった。
そこでフランス語を専門にしている人に、助言を求めた。
「まん中でなければ意味が通らない」と即座に、当たり前のごとく言われた。
だがわたしも食い下がった。
「塩があるから入れていいというのが普通ではないか。塩があまりないのに、それでも特別に入れていいという上から目線な話がなぜ正解なのだ」
話がかみ合わなかった。同じようなやりとりを3回くらいしたが、おたがいにまったく譲らず、いったいなぜそんなことが起こるのかと首をかしげていたところ、相手がようやく「塩が、つまり塩気が足らないんだから塩を足せばと言っているのに、塩がすでにありすぎるんだったら足さなくていいだろう」とのこと。
あーっ。
なるほど。
塩というのは、塩気だったのか。
わたしは「話しかけているひとの台所に塩の在庫があるかどうか」、だと思っていた。それで話がかみ合わなかったのだ。「うちには塩があまりないけど、入れてもいいよ」と上から目線の言い方が正解というのはおかしい、と思いこんでいた。
わかってみればなんということはなかったのだが、質問するまでのあいだ自分なりに考えてもまったくわからず、質問してからもしばらくわからず、なぜ自分がこうも「在庫」にこだわったのかが、いまにして思えばけっこう謎である。