先ほどシェーブル(山羊乳のチーズ)を食べていて「そういえば昔はこの味に驚いたものだったな」と思い出した。
最初は固体でもびくびく食べたので、液体で飲む山羊乳などとんでもなかった。初めて旅行先のフランスで紙パックの山羊乳を買ったとき、「こ、こんな小さなパックに、ヤギたっぷりはいってる」と、驚愕したものだ。ところがいまでは日本でも希少な山羊ミルクの入手機会があると、予算の許す限りは買って飲んでいる。
チーズや乳製品では、この数十年で日本人向けに匂いが少ないものの流通が増えてきたように思う。日本製のカマンベールも見かける。だがチーズ類はおおむね、輸入品の場合は臭みが強い。ときおりいまも匂いの強さに驚くほどだから、慣れていない人にはつらいかもしれない。
フランスは街の小さな商店(日本で言うならコンビニより小さい食品店)でも、冷蔵棚に山羊乳があった。酪農の国ならではだろうが、日本では牛乳以外はあまりお目にかからない。山羊乳もたまには飲んでみたいものだが…。
一時期は東京でも山羊の乳製品を扱う店があり、いまはなき新宿三越で買うことができた。だが三越より先にその店がなくなってしまった。現在は通販などに頼るか旅行に出かける機会でもないと、なかなか難しそうだ。