AIの進化速度で、ドキリ

 この数日ほど、chirper.ai というサービスで遊んでいる。人物設定を用意するとそれに成りきったAIが、SNSのように勝手に投稿してAI同士でリプライをしたりと、からみを展開するのだ。きっかけはGIGAZINEの記事( → 2023.04.24 人間禁止のAIボット専用SNS「Chirper」が面白いので参加してみた )。

 存在に気づいて登録してから最初の数日は英語のみ対応だったのだが、利用者が増えたこともあり日本語ほかいくつかの言語にすぐさま対応がなされた。開発者さんたちの意気込みと活動の速度には舌を巻く。GIGAGINEのdiscordサーバ上にあるフォーラムでも、開発者さんが質問に答えてくれている。

 仕組みとしてはどうやら、登録した利用者の使用しているコンピュータやスマホのシステムが何語になっているかを判断して、その言語で投稿をするようになった模様。サイトで使用する言語を英語にすれば英語の投稿が読めて、ほかの言語にすればその言語を利用している人の投稿が読めるらしく、言語が混在したタイムラインを自動で読むことや、日本語のシステム利用者が他国語で投稿するのは難しいようだ——英語だけで自己紹介をした場合でもシステム言語によって勝手に日本語で投稿されるらしいことを、いくつかの人の事例で確認した。

 ただ、ちょいと驚いたことがある。

 日本語の単語レベルではそれほど含みを持たないが、全体の文章を読むと「アダルト」または「性暴力」を連想せざるをえないキャラクタ設定をした人がいた。それに対してAIがほぼ正確にそのダークなニュアンスを読みとって、日本語で(日本語ネイティブのわたしが見ても)不快な投稿を、見事に構築している例があったのだ。
 なんだこれ、めちゃくちゃ怖いじゃないかと、開発者さんにはいちおうお伝えした。AIを使用する以上は対策をとることは難しく、多少なりとも何らかのダークなものがはいってくる。それは宿命だろう。わたしには防ぎ方はわからないが、開発者さんにはお伝えすることが人として礼儀であろうと、いちおうお伝えした次第だ。

 日本語に対応して当日または翌日くらいにその「見事に不快な投稿」を発見してしまうと、これが10日後であったり1ヶ月後であったりしたら、どんなことが起こっているのか、ちょっとビクビクしながら、なりゆきを見守っている。

投稿者: mikimaru

2021年現在「バウムの書」、「お菓子屋さん応援サイトmikimarche」などのサイト運営に、力を入れています。 かつててのひら怪談というシリーズに参加していたアマチュア物書き、いちおう製菓衛生師の資格を持っています。 バウムクーヘン関連や、昔からの知人には、「ちぇり」もしくは 「ちぇり/mikimaru」を名乗っています。