数週間前に話は遡る。クリミナル・マインドの17がディズニープラスで見られるとわかり、見てみようかと思ったところ、16がまだだったと気づいた。そこで16(全10話)を、ちまちまと見て、今日見終えたのだが——
このシーズン16から、各話で完結ではなく、シーズンを通して同じ話を追うことにしたらしい。重大な役どころのサイコパス連続殺人犯は、名作「真夜中のミサ」で主人公のひとりを演じたザック・ギルフォードが演じる。(ちなみにわが家では真夜中のミサが好きすぎて「真夜中のミサの人」と言ってしまうので、ザック・ギルフォードという名前はなかなか覚えられない)
ロッシは奥さんに先立たれてへそ曲がりの初老男性になっており、エミリー・プレンティスはBAUを監督する立場ではあるもののBAUの活動そのものが大きく制限されていて自由に事件を取り扱うことも難しく——ところが大きな事件がその片鱗を現しはじめたとき、引退して一般人としての人生を謳歌していた元BAU情報分析官ガルシアに、重要なデータが送られてきた。そのため彼女は内心の葛藤がありながらも、一時的にBAUに復帰することになる。
事件の全体像が浮かび上がるころ、随所に飛ばされていた旧メンバーらがBAUに復帰。
この話は、家族をうしなったロッシの喪失と再生、家族のことで不安をいだきつつ前に進みたいJJとその夫、謳歌していた暮らしを捨ててBAUにもどってきたガルシアなど、それぞれの世界を細かく描いている。各話完結型よりも、そういう意味ではとても見やすいし、話題が深まってよい。
もっとも、JJの夫役のジョッシュ・スチュワートだが、まさかこんなに長く準レギュラーをやったり、このシーズンのようにほぼ毎回出るなんてことは、ご本人も考えていなかっただろうなぁと想像する。この新生シリーズはリード博士が出なくなってしまった分だけ、男性の準レギュラーは貴重なのかもしれない。
どうしてもアダム・ロドリゲス(ルーク・アルヴェス役)を見るたびに、デルコ(CSIマイアミでの役名)と呼んでしまう。あちらでもこちらでも、キャラ設定が似ていることが理由のひとつかもしれない。CSIマイアミではもともと警察官ではなかったのをホレイショに「学位を取ったらCSIに来い」と誘われて学んだ。こちらのBAUではもともとプロファイラーではなく、陸軍の立場でBAUとともに捜査したのちに移動してきた。
シーズン16の最後で、政治的な闇が描かれた。捕まえたからといって容疑者がはたして裁きにかけられるのかどうかすら、疑わしい展開である。17もディズニープラスにはいっているので、のちほど見てみる。