開院して数年のクリニックが近所にある。その院長は別のクリニック(それもまた近所)で顔なじみになっていた医師であり、予防接種や健康診断などの用事があるときはそこに出かけることにしようかと、開院当時から考えていた。なにせ近いのだ。
で、今日は区民健診の予約が取れるかどうか、受付でちょっと話を聞くために寄ったのだが——
医師は院長がほぼひとりの小さめクリニックだ。以前は別の医師も目撃したが、ご隠居または相談役のような待遇で、あまり現場に出ていないらしい。診察室が二か所くらいと、手術や検査のスペース、さらにちょっとした用件に使える部屋もあるようだ。
——それなのに、スタッフが多いのである。受付や医療事務を担当していそうな人が3人くらい。奥には、忙しそうにしている看護師さんまたは何らかの医療スタッフが見える。おそらく2人くらい。顔をまじまじ見ているわけではないので、ぱっと見が2人であっても正確ではないかも。これだけで5人である。
基本的な区民健診だけでなく胃カメラもお願いするという話の流れで、奥に通されて説明を受けた。書面にサインしたり予約時間の確認をとったりと15分くらい過ごしたのだが、部屋を出てきたら待合室に誰もいなかった。患者はわたしが滞在中に2〜3人やってきて、わたしより早く用件を終えて帰ったようである。
これでも、やはり医師のほかにスタッフ5人くらいいるものなのか。いまどきのクリニックというのは、そういうものなのか。人件費がばかにならないと思うが、大丈夫なのだろうか。人ごとながら心配である。