おでんの基本は大根。ほかのものは途中から足して煮ることもできるが、大根は最初に入れたものを温め直して食べきるまで「おでん祭り」がつづくので、最初が肝心。
まずは大根を大きくカットし、面取りをする。分量としてはだいたい1本の6〜7割くらいの大根だ。まず昆布、出汁パックなどとともに加熱し、ある程度まで火が通ったら、醤油など調味料を入れて、コトコトと、ひたすら煮る。半日くらいかけ、火を止めたり熱したりと、断続的に煮る。
その後、こんにゃく、ゆで卵、市販のおでん種セット、買っておいたおいた練り物などおでんの具になりそうなもの足し、ひたすら煮る。食べる少し前になったら、魚河岸揚げやはんぺんなど煮崩れしやすいものを追加し、しばし煮る。
少し食べては新規に練り物などを足し、だいたい3食分くらいは、温め直しながら食べる。最後のほうは汁が煮詰まって濃い色になる。大根は白さをうしなって芯まで茶色に。おでんを食べるたび、日本に住んでいてよかったと思う。