当ブログで去年の2月に書いた段階では、かなり高評価だった「百年の孤独」。
第二部がすごすぎた。夢のような街を築いた一族のその後。
傾向として、一族の男達は夢を追う。航路で外部とつながろう、鉄道を敷こう、バナナを栽培しよう――そのいっぽうで、街を造り一族を率いてきた女性ウルスラは現実を見、人の暮らしを見、一族の行く末を案じる。
アメリカ資本のバナナ工場で労働搾取が著しく、地元の人間たちが声をあげる。話し合うふりをしながら銃口を向け、労働者らの代わりはいくらでもいると態度で示して隠蔽する国の上層部。
ウルスラの孫に嫁いできた信仰心の厚い女性フェルナンダは、自分の娘が道徳的にふしだらであると気づく。だが娘をとがめるのではなく、自分がその現実を受け入れたくないために残虐な手段で娘の恋路を断ち、命すらも脅かす。
栄華を誇った「マコンド」も、老齢で人が減り、新天地を求めて若者が去り、荒れ果てていく。
最後は街が文字通り「風邪に消えて」行くところまで描いたのは見事だ。詩的で、夢のようで、その表現も映像的に秀逸と思う。
だが暴力的エピソードの数々や登場人物らに見る悪意など、第二部はけっこう、見るのがつらかった。