自分が別の場所で去年の今日に書いた文章が出てきた。自分でも書いたことを忘れて(前半は覚えているが後半のオチはすっかり抜けて)いたのだが、「そうかぁ、去年の暮れはナントカ解散とか言ってたんだなぁ」と、たった1年でなりを潜めた、あの言葉を思い出し…。
まずは、そのまま掲載しよう。
===== 2014.11.26 に別所で書いた内容 =====
30年以上前に、スポ根ドラマで「燃えろアタック」っていうのが、あったんです。
主人公は北海道から東京の高校に引っ越してきてバレー部にはいるんですが、実力をめきめき発揮して、「ひぐま落とし」「ダブルひぐま落とし」「ハリケーンアタック」とか、とんでもない技をくりだします。あ、同級生の技で「パールドリーム」ってのもありましたね。
(これよりさらに前には「サインはV」で、稲妻サーブとかいうのも、ありましたっけ。「サインはV」は、当時は子供すぎて、ところどころしか覚えていないんですよ ^^;)。
で、ですね。この技を出す直前、トスが上がって、いまからアタックだーというとき、主人公は自分で「ひぐま落とし!」とか、叫んじゃうわけです。叫ばないほうが安全ですよね、舌は噛む心配もなく、相手が「わー、いまからひぐま落としか〜」と、警戒することもないわけで。でもやっぱり、ドラマですからね、叫ぶんです。原作も漫画ですし、まぁ、芝居がかっていて当然です。
すっかり前置きが長くなりましたが、ドラマだから「ひぐま落とし」を叫んでもいいかなと思う反面、現実問題としては、自分の名前がはいった政策「アベノミクス」とか、臆面もなく毎日毎日人前で連呼できる人って、何なんだろうって、思ったりします。芝居じゃないわけで。市民は真剣に毎日を生きてるわけです。
あれを聞くたびに、セットで「ひぐま落とし」を思い出しちゃってごめんなさい、荒木由美子さん(←燃えろアタックの主演女優 ^^;)。
===== 終わり =====
まぁ、たった1年で(というか、数ヶ月で)アベノミクスを連呼しなくなり、急に「昔のはなかったことにして、新しい三本の矢」言い出したりして、なにやらわけがわからない。来年のいまごろは、もう「そんな人いたっけ」と思える世の中ならばよいのだが、おそらくそれは無理なのだろう——せめて、来年も笑えるような段階にあってもらいたいのだが、どうだろうか。
今年もすでに、一億総活躍とか、介護離職0とか、GDP押し上げとか、笑える単語は登場しているのだが、来年はどうなっているだろう。フィクションと違って「自分で叫ぶ」のは、やめたほうがいいのではないだろうかと、それだけはいまも思っている。