おそらく今年の頭くらいに読んでいた映画紹介の本がきっかけだと思うが、いつか見たいと思ってDISCASに登録しておいた。
ピーター・オトゥール、オマー・シャリフら有名俳優の若いころが見られるだけでもおもしろそうなのに、舞台が戦時中で題材がドイツ軍のお偉いさんによる猟奇殺人、そしてそれを追求しようとして、飛ばされても事件を追う軍情報部の男の執念とあっては、興味が高まるというもの。
ちょっとまぁ、だらだらと長い印象はあるのだが(2時間20分くらい)、ワルシャワで最初の殺人が起こった後まもなくの、市街地爆破シーンにはびっくりした。当時の技術だからCGで描いたものではなく、実際に壊している。その壊しっぷりがすばらしいのだが、一発撮りだったのだろうか。ここは戦争映画ファンの人でも、おそらく満足できるはず。
パリにやっかい払いされていた男(オマー・シャリフ)だが、疑惑のあった3人の将軍らが2年後にパリにやってきたため、ふたたび捜査を開始。時代はヒトラー暗殺計画のさなかであり、将軍らの大きな思惑をよそに、2年前の猟奇殺人だけを追いかける男。やがて新たな殺人がおこり…。
なんと、3件目の殺人は60年代、フランクフルトである。日本なら時効など諸事情のからみでうやむやになってしまったであろう時間と距離。なぜ、それほどの時間が流れたのか。それは映画を見てのお楽しみ。