2011年のアメリカ映画。期待していなかったが、すごくよかった。原題は Rise of the Planet of the Apes で、猿の惑星はこうして始まったという最初の最初を描く。いままでの作品の流れをくみつつも、新しい作品。
見る前は「猿は当然のこと描いてるだろうし、きっと顔が怖いし、正直ちょっと残念な作品じゃないか」と思ったのだが、かつて I, Robot (家事を担当するロボットたちが反乱を起こす映画)で、最初は気持ち悪く描いていたロボットを最後は愛らしく見せてしまったあのCG技術。今回も、ところどころで猿の顔は怖かったものの、主人公のシーザーはまるで生きているかのようだった。
主演の男女もなかなかよくて、女性のほうはどこかで見た顔だと思ったらスラムドッグ・ミリオネアの女性だったんだ。なるほど。
で、アルツハイマーに苦しむ父親役のジョン・リスゴーにばかり気をとられていたら、隣家の損な役回りのおっちゃんはデヴィッド・ヒューレットだった。この人は若いころ「スキャナーズ2」とか、のちには「キューブ」シリーズの構想段階となったミニ映画「Elevated」にも登場。味のある方である。あ、おっちゃんて書いてごめん、いま年齢調べたらおっちゃんじゃなくて、44歳。
ストーリーは、父親のアルツハイマーに悩む研究者の男性が、画期的な薬を開発しかけたとき、治験の猿が暴力行為におよんでしまい、いったん研究がお流れになるところからはじまる。ほかの猿たちは処分され、研究も打ち切られることになったが、偶然にも、その暴れた雌ザルから、射殺直後に胎児がとりだされた…というもの。それが後のシーザーであり、猿たちのリーダーになる。
なかなかおすすめ。