オンライン書店ビーケーワンは、今月17日にhontoになった。ビーケーワンを買い物で利用するようになったのは2006年ころだが、発足時から注目はしていた。たしか、知人のサイト掲示板に、ビーケーワン発足時、発起人のひとりがお知らせの書きこみをしていたのだ。
普通のオンライン書店とは異なり、いろいろなジャンルに詳しい人を呼んで、いわば「本棚にうまく本を並べる案内人」のような役割をお願いしていたのだろうと想像する。知人の掲示板で書いた人はSFに詳しそうだった。ふぅむ、おもしろい本屋になるかなと、なんとなく感じたが、いまほど大量に本を買う習慣がなかったことや、他店での買い物が多かったので、ビーケーワンを利用するようになったのはビーケーワン怪談大賞に参加するようになった2006年以降。
その後、ビーケーワン怪談大賞の参加作品から選ばれた掌編「てのひら怪談」シリーズに何度も掲載していただけるなど、ビーケーワンには愛着がわいてきていた。書評欄にも実用書を中心に参加し、ときどきその週の書評欄への掲載で、ご褒美のポイントもいただいた。
そして、今回のhontoへの統合。
操作性がいまひとつなど、やや「大型書店ぽくなったな、悪い意味で」という印象があったが、それはそれで、仕方ないというか、ある程度は想像できたこと。ただ、それよりも許せないのは、個人情報などがいい加減に扱われているのではという疑念だった。
たとえば書評欄。ビーケーワン時代にはハンドル名しか記載されていなかったのに、「ハンドル名+性別+年代」がセットで表示されていた。さっそくhontoにメールを書いた。
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わたし:
ビーケーワン時代に公開されていなかった「性別、年代」を事前の確認もなく公開するということは、おかしいのではないか。これらは個人情報ではないのか?(大意)
hontoは、その翌々日、書評欄を性別のみの表示に変更した。だが今日になって返ってきた返事は…
honto:
性別、年代はご登録いただいた情報を元に表示しております。今後ともよろしくお願いします。お客様の貴重なご意見は今後の参考に(大意)…
つまり、この担当者は、社内で性別だけの表示に変更したことを知らないのか、わたしにそのことを書く必要がないと思っているのか、あるいはわたしもしくは誰かからの苦情があって性別だけに変更したが「人から言われたからじゃないけど最初はこういう理由だったんだよ」と言いたいのか?
だいたい「ビーケーワン時代に公開されていなかった個人情報を」と書いているのに「ご登録いただいた情報を掲載しています」って、ひどくないですかね? 入力されたものだから公開してもいいということ?
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何年か前、楽天もこの問題があった。商品購入のレビュー欄で、ハンドルとともに自分の楽天ブログに商品紹介を載せたかったら(つまり楽天アフィリエイトの成果にむすびつきやすくしたかったら)性別と年代を公開しなければならない、と。
ただ、楽天の場合は、ブーイングを受けて、きわめて短期間のうちに「いままでの商品レビューをぜんぶ匿名にするか、ぜんぶ公開にするか、手動でひとつひとつ公開非公開を選ぶか、お好きにどうぞ」と、使いやすいツールを公開した。
ブーイングしていた人たちは、「やだけど、楽天ブログに購入商品を載せたいから、ぜんぶ公開にした」という人やら、レビューを書くのをやめたひとやら、いろいろいたように思う。
今回のhontoは、事前の確認もなく、拒否もできず、公開されたことに気づいてから公開非公開を選ぶこともできず、おそらく「隠したかったらこれまでの書評をぜんぶ消せ」と言いたいのだろう。
断っておくが、わたし個人は何が何でも性別と年代を隠したいわけではない。実際、注意深くわたしのブログを読んでくださっている人がいれば、普通にわかることだ。だが、公開されていなかったことを「入力してあったから公開してみた」とされたら、腹が立つし、理不尽きわまりないと思う。
わたし個人がどの程度の迷惑をこうむっているかどうかではなく、これは、社会としておかしいことだと思うのだ。公開が前提でなかったものを公開したら、それは個人情報とは考えられていないということなのだろう。これだけ「個人情報がどうの」と言われている時代に、時代錯誤も甚だしい。
今後も本の買い物はしたいものの、がぜんテンションが下がった。今後は書評をhontoに提供するかどうか、かなり迷う。
ひとまず、書評はわたしのSNS「プチ道楽」で継続していきたい。今後については、ゆっくり考える。