最近ときどき思い出す。30年以上前に、あまり好きではなかった国語の教師が、授業中にこんなことを言った。
「永久(とわ)の長さ。昔の人はこんな風に言った。地球の大きさの水晶があって、一年に一度だけ、天女が羽衣の袖でそっとその表面をかすめる。そしてその水晶が消えるとき、それが永久だ、と」
なぜか頭から消えない。昔の人って誰だろうと、気になっていた。ネットで適当に検索してもわからない。だから英語で “how long is eternity” と検索してみたら、こんなページがあった。
http://www.theoldtimegospel.org/helps/help_eternity.html – The Old Time Gospel Ministry; Bible Helps
そして3番目に、水晶ではなく鉄だったが、なんとなく「地球の大きさ」というところで似ているのかな、出典は同じかもしれないというものに出会った。
> 3. Imagine a globe of solid iron the size of the Earth. Every ten thousand years a sparrow comes along and, just once, brushes the surface with its wing. Once the globe of iron has been totally worn away by this action, only the first second of eternity has passed. — Source Unknown
地球の大きさをした鉄の塊があったとして、一万年に一度、スズメがその表面をそっと翼でかすめる。そしてすっかり鉄がなくなったとき、永遠の最初の一秒がはじまる。 – 出典不明
出典はわからないが、あの国語の教師が勝手に考えた美しい文章だったらどうしようという結論にならなかっただけ救いだし、これでよしとしよう。
なんだか、鉄より水晶のほうがいいな。ただ、天女よりスズメのほうがサイズ的に(巨大な天女を思い浮かべなくてすむので)、いいかな。
僕が知っている似たような文章は、David LodgeのThe Picturegoersという作品の中の一節です。
Think of a ball of steel as large as the world, and a fly alighting on it once every million years. When the ball of steel is rubbed away by the friction, eternity will not even have begun.
こっちはハエで、しかも百万年に一度です。対象と経過は同様ですが、結論が違っていて、こちらは鉄球が削り取られてしまっても、永遠は始まりもしていないとのことです。スタートラインにすらたどり着けないとはw
ありがとうございます。すごいですね、これはいままでで一番長そうです。
それにしても、こうなると、ソースがほんとうに気になります。あとでもっと検索してみます!