つい何週間か前、マルカ食品の件。そしてその後、不二家のケーキの件。どちらもネット上では投稿者の方を疑ったり、おとしめるような発言があったように記憶している。先方に連絡するより早くネットに載せたのであれば、それは「せめて同時か、できれば先方を先に」と思ったりもするのだが、それはご本人たちの衝撃や怒りの度合いで、決まってしまう問題かもしれない。
そういった例があってなお、この数日のマクドナルドにおける「歯」2件(しかも8月と9月で連続)が発覚。1件目で「歯はあり得ない」とか(例:長谷川豊氏がブログにて)、「(苦情のなかには)ゆすりたかりなのかよくわからない事例もある」(例:穴見陽一衆院議員のFacebook)とか…そういった意見は、少し待ってから投稿するなり、発表したらいいのになぁと、他人事ながら考えてしまう。
1〜2日待ってみてから発言しても、誰も文句は言わないはずだ。むしろ混乱しなくてよいだろう。
そして首をかしげてしまうのは、マクドナルドの対応。連続する月に「歯」の事件があり、どちらも問題解決にはいたっていない。しかも昨日の記者会見では(注:この記者会見の段階では、1件分しか話題になっていなかった)、個別の事例を発表する習慣がないためか、まるでその場にいた責任者が、”聞かれると思ってなかったから数字も調べてこなかったのに困ったな、とりあえず「控えさせていただきます」で押し通してしまおうかなー”という表情が、丸見え。これは、大きな企業として、ありなのか? つまり、その前後の月に「ほかにも歯の事件があったかもしれない」のだ。自社側が公表していない視聴者が続々名乗り出たらと考えると、そして責任者がそれらの内容や数字を細かく認識していない可能性を考えると、マクドナルドはいま、生きた心地がしないだろう。
間違えてはいけないのは、今回の2件の「歯」の方々は、いまになって言いがかりをつけているのではなく、その当時にすでにマクドナルドに連絡をして、のちに原因不明との回答をもらっているのである。対応に納得していなくて、複雑な感情を残しているそれらの方々を、おとしめるような物の見方をすべきではないし、一般論としてゆすりの人がいる可能性を発言するにも、慎重になったほうがいいはずだ。