先日のことだが経緯は本人にもよくわからないものの、うちの家族が「GooglePlayが映画を一本無料視聴させてくれるって」という話をもってきた。タダなら何か見ようことで、期限内に見られるようにハリウッド版ゴジラをポチっとしておいたのだが、今日になってちょうど時間が空き、見てみることにした。
そろそろ日本公開から1年経つようだし、できるだけ詳細なネタバレは書かないようにしたいとは思うが、あえて多少のつっこみポイントをまじえつつ、あらすじを。
○ 日本のジャンジラ(地名)にある原子力発電所には、アメリカ人夫妻をはじめ、英語で語り合う人々がけっこう勤務している(そんなばかな ^^;)
○ 1999年にその原発で事故が起こり、あたりが幅広く放射能に汚染されたという名目で、人が立ち入ってはいけない場所ということになる。アメリカ人夫妻の妻は施設内で死亡、夫は厚い扉越しにその死を見届ける。
○ 2014年、夫妻の愛息子はアメリカに暮らし、軍で爆弾処理をおこなう専門家となっていた。いっぽう父は日本で「大きな陰謀がある〜」とわめき散らして暮らす変なおじさんになっており、立ち入ってはいけない場所に侵入を試みたとして日本の警察に逮捕されたため、息子が日本に迎えに行き、一緒にアメリカに帰ろうと誘う。
○ 父はどうしても昔の資料を持ち帰らなければと、ふたたび禁止区域に行く。息子も仕方なくついていくが、父が「やはり汚染されていない」とマスクを外したため、何らかの不審なことは実際にあるようだと、少しずつ気持ちが変わっていく。
○ 禁止区域には実はムトーという怪獣が眠っていた。ムトーが目覚めてあたりは壊滅する。親子は命からがら現場を離れようとするが父が重傷。ふたりの知識を必要とする学者(渡辺謙)が、協力を要請。
(ムトーのデザインは、初期ではなくエイリアンVSプレデターのころのエイリアンと、クワガタのようなロボットと、エヴァンゲリオンの死徒みたいな雰囲気のものが合わさっていて、なんとなく、見ていてあまり気持ちがこもらない)
○ ムトーのせいであたりが壊滅状態になったため、なぜだか理由は不明だが、さも当たり前のように「この一帯は米軍の指揮下に置かれる」という話になる。
(そういわれてみれば場所が日本であるにもかかわらず、最初から日本のお偉いさんはちっとも出てこず、仕切るのはぜんぶアメリカ人だったような気がする ^^;)
○ 渡辺謙は、協力することになった上記の息子から「ずーっと怪獣のこと隠してたのか」と、なじられる。
○ タイトルがゴジラなのにムトーしか出てこない状態が1時間もつづき、やっとムトーの敵であるゴジラも出てきそうな気配となり、両者を戦わせてはどうかという話に…。渡辺謙はそう言うも、アメリカの司令官は却下。軍部では、ムトー2匹の合流する場にゴジラも行くので、まとめて3匹を殺してしまおうと作戦を練る。
○ ムトーがハワイに移動して暴れる。日本では何があっても15年だんまりを通してきたアメリカの軍人たちだが、たった1日で「たくさんの人に見られて隠し通せなくなるから、100万人もいるハワイの人たちの安全を考え、公表しよう」と、自国民に優しい決断をする(おい ^^;)。
○ アメリカに移動してからも、ハワイの次に西海岸に出かけたりして、ムトーたちは破壊行為をする。だが暴れる場所は中華街である。不自然なほど多くの、提灯のようなピンクの何かが空中にたくさん浮いている。別に中華街である必要はないんだが(^^;。
○ ゴジラが、がっしりしすぎていて、痩せすぎのイグアナだった前回のアメリカ版ゴジラよりはまだマシだが、やはり見ていて気持ちよくない。
…あ、まだあるのだが、これくらいにしておこう。
日本が属国扱いされすぎていて、すごく笑えた。それからビキニ環礁の核実験は核実験と思われたかもしれないが実は違って事情があったんだとか、アメリカに都合のよい話になっていた。
いいか、一度でいいからちゃんと聞いてくれアメリカ人…ゴジラはビキニで被爆した第五福竜丸のみなさんの事件をきっかけにして生まれたことを。前回のアメリカ版ゴジラはフランスの核実験のせいにしたんだったよな〜。少しはまじめにストーリーを考えてくれ。
ちょっと新しいなと思ったゴジラの決め技以外、とくに見るところのない映画だった。