厚かましく、恥を知らず、人の思いを考慮せずに自分の好きなように振る舞う様子を、厚顔無恥という。
今日は日本の国会の場で、まさしく歴史的に恥ずかしい行為がおこなわれたが、中心人物である政権与党の方々ならびにそのトップにいる(まったく知性が感じられない)方は、はたして厚顔無恥の読み方すらご存知ないのではと疑ってしまう。
安保法案の説明に時間をかけたとくり返す。疑問点をつつかれると、法案は正しい、わたしは総理なんですよ…とわけのわからない言葉を発する。国民が理解していないと問われれば、最初は「丁寧にしっかりと説明していきたい」、そして前日に身内の幹部数名から「国民の理解が進んでいない」との発言が出たり当日になっても野党から同じことを問われれば、理解が進んでいないのは事実と口走りながらも強行採決。恥ずかしい。
内容がどうこうだけではない。手続きも大問題である。何かを変えたいとき、変えるための手順が決められているならばそれを踏んでから話し合いにはいるのは大前提。物事には約束があるからそれにのっとって変えていきましょうと教えられれば、学生でも生徒でも、はたまた児童でもそうするだろう。政治家が、政権与党が、仮にもその中心人物が、なにをやっているのだろう。そしてなぜそれを誰も止めないのか。
流れになんとなく乗っているだけなら自分は加害者ではないと思っている自民党の国会議員もいるかもしれない。とんでもない。動ける人間が動かずにいることで中心がアホ度を加速させていく、自分の態度が国のアホさを助長していく責任を感じてもらいたい。
日本は大前提として「憲法」がある。憲法からはみ出すことをするなら、まず憲法を変えていく。これは大前提だ。有事の際にはそんな手順を踏んでいられないと思う方もいらっしゃるかもしれない。ではその有事とはなんだ、他国が怖いというのか。世界の他国と喧嘩しなくて済むような円満外交ができていたとしてもなお、その「有事」は優先順位が高いのか。努力どころか神経を逆なでするような外交をしている可能性はないか。国からの情報で、必要以上に他国を悪く思っている可能性はないか——。そのあたりを、もう一度よく考えていただきたい。
そして自民党の政治家のみなさんには、ひとりでも多く、いますぐ離党してもらいたい。議席が多いだけでこんな目に遭うのだったら、手っ取り早い解決方法のひとつは、自民の議席が減ることだ。今日の段階で祈りたいのは、まずはそれ。そしてゆくゆくは、自民は小規模政党になっていただきたい。