月曜日くらいから感じているのだが、金木犀がよく香っている。ネット上でもブログなどで金木犀の香りについて書く人が急に増えてきた。
実物はこれほど香りがよいのに、トイレなどの芳香剤でキンモクセイというのはなぜあれほど人工的で似てもにつかないのかと思ったら、なんと、こんな記事を見つけてしまった。
近所の路地に、キンモクセイが香る季節になった。
甘く強いあの香り、心地よいものにもかかわらず、一定の年齢以上の人は、とっさにこう言うだろう。
「あ、トイレのニオイ!」そう、かつてトイレの芳香剤といえば、キンモクセイの香りが当たり前だった。スーパーやドラッグストアの芳香剤売り場には、ラベンダーに森林、レモンなど柑橘系にベリー系、それから「せっけんの香り」など、様々な香りのバリエーションが出ている。それなのに、キンモクセイは、とんと見ない。これは何故なのか。
かいつまむと、本物のキンモクセイの匂いを嗅いでトイレを連想する人が増えてきたことが衰退の一因らしいのだが…そんなばかな? トイレの芳香剤、そんなにリアルにキンモクセイしてたっけ?
まあ、探し出してきてまで匂いを試そうとは思わないが、本物でトイレを連想する人がいる(いた)というのは、驚いてしまった。
……おお、そういえば!
わたしにも経験があったことを、いま思い出した。いまでこそ普通に飲めるジャスミン茶だが、濃く淹れるとバスクリンを連想してしまって仕方がない時期があった。わたしがこどものころのバスクリンには、ジャスミン茶を思いっきり濃くしたような香りのものがあったのだろう。
いまはジャスミン茶も桂花茶(キンモクセイのお茶)も大好きだが、何かを連想するということは、まったくない。ある意味これは幸せなことかもしれない。