今日は、いつもあまり歩かない方角に散歩がてら買い物に出かけ、道すがら、場所は知っていたが初めてはいるスーパーにも寄ってみた。そして、何となくお手洗いを借りようかと、表示に従って歩いていくと…
…近年では珍しい、いかにも「ビルの隅っこでスタッフが通るだけのような廊下にあるトイレ」なのである。別に照明が暗いなどの具体的な不安があったわけではないのだが、昼間の時間帯に大人の自分が利用するのでも、なぜか「最近ではこういうトイレ珍しいな」と、ややためらいを。
トイレが明るくてきれいで安全に思える店というのは、何となく記憶に残っていて、その後も利用しやすく感じられるものだが、その店(都内ではそこそこ有名なチェーン店)では、そう言われてみれば別店舗でもあまりよくない印象をいだくトイレだったなと、いまさらながらに思う。わざわざ改修してまでどうこうとはもちろん言わないが、こういった印象で損をしていることに気づいてもらえたら客足は伸びるのではと、思ってみたりもする。
利用者にとっては、実は店員さんによく見える場所にトイレ(せめて出入り口だけでも)があるほうが、安心できると思う。だがそれでは、たとえばトイレで変装してきた人間がいきなりレジに突進してくるなどの危険性もたしかにあるだろうし、経営面からはよいとはいえないかもしれない。そこで、次点としては「客同士の目につきやすい場所に出入り口がある」のが、よいように思う。トイレの出入り口が見える場所に紙コップの珈琲自販機とミニテーブルをいくつかおいておくなどだ。妙な人間がうろうろして様子をうかがっていたらすぐわかる。実際にそういった配置のスーパーを1軒知っている。感じがよい店だ。
最近ではコンビニでもトイレの個室が広かったり、複数の個室を提供している店がある。一時期は防犯上の理由でトイレを貸さない店が多かったが、最近では(よほど治安が悪い地域は不明だが)トイレありますとわざわざわかりやすく表示している店もあるほどだ。安心できる。
ひとまず、東京23区内で外出時にトイレに行きたくなるかもしれなかったら、大きめの商業施設かデパートをおすすめする。デパートのトイレで印象が悪いことは(フロアにより質の差があるのは否めないが)、まずないといっていいと思う。わたしのお気に入りは、個室の多さで考えれば新宿高島屋の地下食品フロア、もしくは気持ちのよさで考えれば隣接(ほとんど同じビル)の東急ハンズ各階のトイレ。個室の数は普通だが、なにやらモダンで、明るい。