Facebookでこの記事をシェアしていた人がいた。たいていの場合、Facebookでは画像があれば画像と、見出しと一緒に文章の出だしが画面に出るので(パソコンの場合はその出だし部分の表示が多め)、ざっと目を通してから内容を読んだのだが…
多くの人が、内容の善し悪しについて熱くコメントしていらっしゃるなかで、わたしは別の場所を見ていた。
NHK 2015.12.18 朝5時41分 → 事業所内保育所 認可なくても補助金受給可能に
厚生労働省は、一億総活躍社会の実現に向け、保育サービスの受け皿を拡充するため、企業などが従業員のために設置する事業所内保育所について、市区町村の認可がなくても国の補助金を受けられるようにする制度を新たに設ける方針を固めました。
…一億総活躍社会の実現に向け、というのは、厚労省の元々のコメントにあるのだろうか。それとも現政権が大好きなNHKが自主的に付け加えたのだろうか。どちらの場合でも、この表現がなければいけない理由はどこにあるのだろう。むりやり感が否めない。強引すぎる。
大昔だが、国鉄がJRになるとき「国電」という表現が使えなくなるため、公募で表現を募った。その集まった表現のうち、別に得票が一番高かったわけでもないがなぜか選ばれたのが「E電」だった。一時期は渋谷など山手線の主要駅でも「E電はこちら」と表示されていたし、駅や車内のアナウンスでも係員が「E電」と連呼していた。だが周囲はけっこう冷めていた。わたしは自分の周囲で自発的にE電という単語を使った人をひとりも知らないが、そうこうするうちに、E電は終了した。定着させようとしても無駄とわかったのだろう。
一億総活躍社会という、こっぱずかしい言葉をNHKは今後も使ってあげるのだろうな。なにげに怖い。かつて籾井会長が高らかに宣言した通り、政権の言うまま白いものは黒くても白、グレーなものは黒くてもグレーという路線を守っていくのだろうから、これくらいは朝飯前か。