先週後半に、またしても寒波で体調を崩しかけた。それは慣れているレベルの風邪で、市販薬で二日くらい様子を見たら大事にいたらなかった。ただし東京でも雪が積もるのではと噂された土曜日以降、治りかけたと油断したところ体がかなり冷えたようで、まだ少し不安がある。わたしの場合は冷えると腸や腰にかなり影響が出るので、さっそく「貼るカイロ」などで調節している。東京暮らしでこの弱さ、寒い地域には住めない。
さてさて、思うのだが、世の中には冬に「摂氏マイナス○○度」などという地方が存在する。住んでいらっしゃる方々は、おそらく先祖の代からそこにいたとか、さまざまな理由があるのだろうと思うが、わたしが謎に思うのは、「極寒の地(たとえば地球の北のほう)に住む方々の初代は、何を思ってそこに住みはじめたのか」という点である。現代になってからであるならば、暖房設備や移動手段などの発達もあり、移住や転居の選択をされる方々もいらっしゃるかとは思う。だが、初代といえば数百年も、いやもっと前かもしれない。とにかくやたらと寒かったはずである。農耕は無理なので冬は狩猟で夏は漁。かなり体力も使うし、移動も多い。やたらとたいへんそうだ。
自分が温帯に住んでいるからといって、温帯が一番暮らしやすいはずだと思ってしまうのは危険かもしれないが、やはり、ちょっと服装に気をつければ野宿しても死のリスクが低いくらいが、人間としては暮らしやすいものなのではないかと、つい考えてしまうのだ。極寒の地に暮らす人々は、何らかの必要に迫られたか、あるいは仲間割れして追い立てられたなど、何かとても重大なきっかけでそこに住むようになり、住んでみて初めて「おお、工夫次第で寒さもなんとかなる」ということに気づいたのではないかと、つい考えてしまう。
実際のところはどうなのか、わたしひとりがいま考えても、答えが出ることではないけれども。