以前にもこの話題を書いたかもしれないが、数年前までわたしがまったく知らなかった事件のひとつが、1930年代後半から50年代にかけ、北海道大学が(無断や強奪めいた手法により)約1000体のアイヌ人骨を集めたというもの。日本語版Wikipediaには「北大人骨事件」として掲載されている。
このうちの16体分の遺骨について、遺族が北大に起こしていた訴訟があった。北海道の札幌地裁において、本日その和解が成立したそうだ。2016.03.25 北海道新聞 → 北大がアイヌに遺骨返還 札幌地裁訴訟で和解成立
アイヌの人骨問題については、去年いくつかのサイトを読み、あまりの非道に腹が立ち、気分が悪くなった。アイヌの人々をだましたり、無断での盗掘のほか、明確に拒否をしても強奪めいた方法で墓を暴いていったとの話もある。約1000体。勝手に集めておいて、ろくに記録もとらずに誰の骨かわからなくした、そのことについて大学もしくはしかるべき筋が正式な「謝罪」をしたという話を、聞いたことがない。
人として、謝らなければならない。たとえ遅すぎても、いますぐ、誰かが素直に心の底から、謝れ。自分の身に置き換えて考えてみたら、どれほどの苦しみか、恨みか、わかるはずだ。