小池百合子氏が立候補するにあたって、自民党の支援を受けることになるのかならないのかということはさておき、受けなくても出馬する意思を明確にしている本人に対し「参院選の結果を見てから支援するかどうかを決める」と応じたとされる石原伸晃氏の、なんとも歯切れの悪いさま…というか、はっきり言えば「かっこ悪さ」には、けっして自民ファンではないわたしでも、さらに気持ちが引く。
かといって、自民が支援してくれなくても出馬する(と思われる)小池氏を、かっこよい悪いだけの尺度で考えてはいけないのはもちろんのことであるし、他党もまた、複数の候補がいるならば本来は自由に出馬した本人たちを(票がばらけるのを承知で)都民個々人に選ばせるだけの度量がなくてはならないと思うが、やはり有力候補者を探しているものと推測される。
人口の多さゆえ、100万票以上をとった候補であっても選出されるとは限らないのが都知事である。逆にいえば、100万人以上の有権者に支持されていなくても、僅差で選出される場合があるのが都知事である。有権者も「ぜひこの人に」と思う場合と「この人にだけはなってほしくないから、それ以外」を応援する場合があることだろう。
候補が増えて焦点が定まらず票がばらけるリスクを承知で書くが、最後はもう、都民の個々人の判断で、合計の数字で決めるしかないような気がする。誰に出ろ(出るな)、出てほしい(出てほしくない)というのは、どうせ各党が駆け引きや体面の関係であれこれいうだけであって、本来の「都のために働く、トップに必要な資質」について云々しているわけではない場合がほとんどと思われ、この際、どの党が誰をどう支援していくかといった話は、都民としてはありがた迷惑であると書いても、大げさではない。