日本橋高島屋で開催中の「ねこ休み展」に出かけてきた。おそらくペット関連ブロガーなども含めたプロアマ作品が一堂に会したイベントで、太っ腹なことにパネル展示を撮影してSNS等に載せてかまわないと書かれていた。かなりの枚数を撮ったが、その一部を、3枚の画像にまとめて掲載しようと思う。
現地で「かわいー、かわいぃーっ」と、何回口走ったかわからないほど、猫だらけだった。グッズも充実、正式な画集も売られていた。このタカシマヤの会場は8月17日まで、入場料は大人600円。浅草橋でも28日まで入場料500円の関連イベントが開催中らしい。
その後、コレド室町まで移動して、地下で中華料理を食べたあとで、3階のTOHOシネマズにて「シン・ゴジラ」。これは話題作だけあって、混雑しているのかどうかが心配だった。そこでネットで今日のチケット販売状況を見ていたところ「現地で買うより事前にチケットを買っておいたほうがいい」ということになり、昼くらいに夕方4時5分の回をクレジットカードで購入。この数年でお世話になっている「どちらかが50歳以上なら割引」というチケットがオンラインでも選べたのでラッキー。
さて会場へ。ざっと見わたしたかぎりでは、またたくまに満席になった。期待に胸が膨らむ。
そして、本編…。おおぉ、これはすばらしい出来だ。冒頭から政治家の役どころで「いるいる」、「あるある」、「見た目まで似せてどうする」と、いちいち吹き出してしまいたくなるほどの出来。ちりばめられた日本の現状への軽い皮肉やこっけいさが、ストーリー全体にいい味を出している。
注目すべき役者としては、防衛大臣役の余貴美子の眼力。こんな「そこらへんにいそうなおじさんで大丈夫か」的な総理大臣は大杉漣。ひょうひょうと、そつなく世渡りしてしまう総理大臣補佐官に竹野内豊。主人公は内閣官房副長官で演じるのは長谷川博巳。世の中の受け止められ方は不明だが、わたしにとってこの長谷川という役者はCMの「ウナギ犬」とテレビ番組MOZUの名台詞「くぅらきぃ〜っ」である。まさか彼が主役とは、そして主役の役どころが官房副長官とは、かなり斬新な設定に感じられた。
今回のゴジラは、成長する。それも瞬く間に「進化」する。最初は着ぐるみかと思うような姿で現れ、だがゆっくりと街を破壊しながら都心を目指し、途中でなぜかいったん海に帰る。そして次に帰ってきたときは、さらに進化して、サイズも巨大になっているという設定だ。
ゴジラ相手に、日本は東京を、日本を守れるのか。そして、事態を悪化させた場合に世界への影響は計り知れない。アメリカ(作中では「かの国」など曖昧表現が多い)はぬかりなく、最初のうちはゴジラの排出した体液サンプルなどを強引に持ち帰るなど、情報のやりとりなど協力はするがあくまでも被害を受けているのは日本という立場を維持。そして、もし日本がもたもたしているうちに世界に影響が出てはと、国連などに手をまわし、日本ですべてを食い止めるための策略を練る。日本は、言われる通りにして「その後」の日々を他国と円満に過ごすか、あるいはあくまで抵抗して日本にとってよい道を探すのか、急いで決断しなければならない…。
——そして、終わり方も、よかった。
いい作品を、観たと思う。何度も映画館に足を運ぶ人がいるというのも、うなずける。
石原さとみ演じる日系人の政治家だが、わたしにはとてもハマって感じられた。英語もきれいだ。無理に短期間でたたきこんだ英語ではなくて、イントネーションも発音も自然。アメリカ人(←作中では曖昧な表現が多いが)になりきった英語を無理にしゃべるのではなく、普通の英語で素晴らしいと思う。
劇場で観てよかったと思う映画。
ちなみに、ゴジラはCGだが、元となったモーションキャプチャーを担当したのは能楽師の野村萬斎とのこと。最後にクレジットが大きく出て驚いたが、本編で顔を見た記憶がないのも、無理のない話だったと気づいた。
ゴジラが立っているおもなシーンで静けさと品の良さを感じたのは、なるほど、能だったのか。事前に知っていたら、そういう目で見てしまったかもしれないから、知らなくてよかったのかもしれない。