先日、岩手県で水害の視察に出かけたどこぞの政治家が、革靴で水たまり(などと甘いものではない深さ)が歩けないからと、現地の職員におぶってもらうという事件があった。ネットでもかなり写真が出まわっていた。
それがもし東京から同行した直属の部下だったならば「みっともない」と言われて終わりだったが、現地の対応で疲弊している職員さんに自分の都合で余計な手間をかけさせるとは、なんたる仕打ちだろうか。
さてその後、ネットで関連する話題を見ていたところ、ちょっとした雨での普通の外出時ならともかく、水害時となれば、長靴は厳禁だと書く人がいらっしゃった。なるほど。たしかにそうだ。いったん水が靴にはいったらそれは抜けず、靴全体が重くなって歩けなくなるためという。はき慣れた靴で水が抜けやすいもの(たとえばスニーカーのような)のほうが、ぜったいによいとのことだった。
わたしは1年のうち数日を除いていつも安いスニーカーで歩いている。デパ地下でも美術館でも同じである。わたしの場合は、事故や災害などで急に長歩きをしなければならない事態に陥っても、ひとまず、靴の心配だけは要らないようだ。