ケイト・ウィンスレット、ケヴィン・スペイシー主演のアメリカ映画。
死刑執行まで約1週間となった男性の弁護人から、雑誌記者にインタビューの依頼がはいる。それは、かつて著名な学者でもあったその受刑者の死刑直前までを、3回に渡って2時間ずつ単独でインタビューしてくれとの指名だった。なぜ自分なのかととまどう記者(ケイト・ウィンスレット)、彼を担当するさほど優秀ではない弁護士、彼女らを尾行するかのような不審な男——時間はまたたく間にすぎる。そしてその3回のセッションを通じ、記者は事件の裏側に強い関心と、迫りくるそのときに対しての焦りをいだくようになる。
よくできた話だと思う。幸か不幸か、ふたりで見ていたため途中で「××の話かな?」という会話があり、ネタはその段階でほぼ予測できてしまった。だがそれにしても、じゅうぶんに鑑賞に値する話だったと思うし、余計なことに頭をまどわされずに余裕をもってストーリーを楽しめた。
アメリカでもテキサス州のあたりでは、まだ死刑制度があるようだが、日本と違うところは数年以内で刑が執行され、その日時も予告されているところだろう(少なくともこの映画で得た情報によれば)。死刑を執行しろ、いやするなといったキャンペーンがおこなわれる。
ネタバレにならない程度にぎりぎりの表現で書くなら、人が人の命を合法的に奪うこと(死刑制度)に対して、強いメッセージを投げかけたい人たちが出てくる映画。