同じように日常生活に密着しているといっても、交通機関での運賃値上げは国交省への申請が必要なため、ある日いきなり値上がりということはない。だが食品は、そんなことはない。
いつも使うネットスーパーで、各社の牛乳が1本につき20円以上も値上げになっていた。ここまでとは予想していなかったので驚いた。ほかにも、いつも買っているため料金が頭にはいっている商品、たとえば好きな銘柄の食パンも20円近く上がっていた。ため息が出てしまう。
食い道楽を自認する一般家庭としては、食品が値上がりしても買う量を減らしたり代替え品を選ぶわけにはいかない。だが入学シーズンを目の前にして就学年齢のお子さんがいるご家庭やら、さまざまな用件で出費が増える方々は、おそらく切り詰めるものを探すのにもたいへんだろう。1商品につき数十円、これは痛い。
いっぽう世の中は、どこからそんな予算が調達できるのか聞いてみたいものだが、カジノがどうの、リニア新幹線がどうの、各都道府県に豪華ホテルがどうの…である。話にならない。政治資金で飲食費を年間に一千万円以上も使っている政治家が3人いたとか。
金持ちや政治家は、自分たちが上の階級であることを認識し、ものを考えるときは自分たちの尺度ではなく「世間をちゃんと見ろ」と思う。