悪質なサイトを踏んでしまい、数分ほど苦労した。いつもより手強い予感があったが、数分後にはなんとかなったので、その顛末を書いておく。
ある菓子店のサイトをクリックした。ずばりどこの店かを書いてしまうと、検索してみなさんがそこを押してしまうといけないので、どの店のURLかは書けない。ざっくり書くと、どうもドメインの期限切れ(または閉店!?)のタイミングで、そのURLが悪質業者の手に渡ったらしい。
最初に:
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善意の人が自サイト内から「お店のURLはこちらです」と書いていたのをクリックして、妙なサイトに飛ばされてしまった。画面を閉じられないレベルの悪質攻撃。そのサイトがプリンターを呼び出そうと何回もわたしのブラウザ上で小窓を立ち上げるが、その窓だけでなくブラウザのタブも閉じられない。もちろんブラウザ全体を閉じることもできない。
閉じられない原因はおそらくこちらのJavaScriptがオンになっているからだろうが、それをやられている最中にオフにすることはできないので、いったんブラウザを強制終了させて、ふたたび立ち上げた。
すると、Firefoxが気を利かせて「強制終了で最後まで見られなかったさっきのページ、また開きますね」とばかりに、同じ状態になる。ギャグか。
そんなこと気を利かせてくれなくていいんだよFirefox、いいからいいからと、ふたたび強制終了。だが狐には根性があるのか、また同じ状態に。
どうしてくれようかこの狐と、わたしも強制終了をつづけながら考えたが、とりあえず立ち上げたところ、3度目くらいで狐が負けた。「なんか、すみません、最後のページうまく読み込めなかったみたいで〜」と、お知らせを出す。いやいや、よく負けてくれたよ狐、たすかった。
そこで、そのサイトの履歴を消した。履歴が残っていると何かのはずみに後ろのほうにもどって同じ目に遭うからだ。
とりあえず、いくらプリンターを立ち上げようとしてもわたしは応じなかったし、Sophosもがんばってくれているはずなので、被害はなかった。
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つづいて:
わたしはそのとき、最初にリンクを紹介していた善意のサイトが、URLを微妙に間違えて書いていたのかと思っていた。そこでGoogleで、そのサイトを検索してみたところ、URLは合っているようだ。ためしにGoogleからそのリンクを押してみたところ、使われていないドメインに自動で表示される、宣伝画面が出た。
その宣伝というのは、たとえばケーキ屋がそのドメインを使わなくなったあとで、URLから業種がわかる場合(たとえばパティスリーなどの単語がURLにはいっている)は、業者がケーキなど関係ありそうな単語を自動で表示させて、来た人に勘違いしてもらおう(クリックしてもらおう)とするものだ。間違えて押すとどうなるのかわからないが、それに気づいて押さない分には「よくある話」と、慣れてしまうしかない。
ではURLが変わったのか。
もう1回しつこく店の名前で検索してみたところ、ある有名新聞社のお店紹介記事に、その店が載っていた。1年以内くらいのもので、URLも前回ふたつと同じに見える。
だがその新聞社の記事から押したとき、最初のものでもなく、次のものでもない、また違う日本語サイトに飛ばされそうになった。その気配を感じたので、読み込みに時間がかかっているあいだに画面をストップさせ、前のページにもどって、その(飛ばされようとしていた)サイトの履歴を消去した。
つまり、そのURLにアクセスすると、ランダムで怪しいサイトに飛ばされる設定になっている可能性が高いのだ。よくこんなこと考えるなぁと、感心してしまう。
だがわたしとて、最初のような状態に何度もなるのは面倒だし、さらに悪質度が高いサイトに飛ばされるのもごめんである。したがって、これ以上の実験をするつもりはない。
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ただ、そのURLを載せている人には、注意喚起したい。そこを見て、わたしと同じような苦労をする人が増えては気の毒である。
だが、話はそう簡単ではなかった。
あとから見つけた新聞社のサイトには画面の隅に連絡先のメールアドレスが書いてあったので「デッドリンクで、押すと妙な業者に飛ばされる危険性がある」とお知らせをしたが、問題は最初のサイトだ。
ある小規模な会社が運営しているのだが、用件は営業時間内に電話をするか、メールフォームを使用となっている。だがそのメールフォームはその会社の業務内容に関係ある用途になっていて、こちらの電話番号入力が必須らしい。なぜ親切に「そのURLを書いておくと危ないですよ」と教えてあげたいだけなのに、こちらの電話番号まで書き、しかもビジネスでもないのに、ビジネスの入力フォームから出さねばならないのか。
HTMLのソースを見て、メルアドのヒントになるような記述はないかと思ったが、見つからなかった。
わたしはたまたま、びっくりしただけで実害がなく、何でもなかったが、これから先に踏んでしまう全員がそうとは、限らないだろう。困ったものだ。
なんとかそのサイトに連絡をとる方法を考えてみたいが、とりあえずは来週だな。会社というものは、土日は休みなのだろうし。
(その後、連絡方法をひとつ発見した。ほっとした)
ふぅ、これからこういう話は増えてくるのだろうな。